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リーダーの「責任はとる」に重みが出る 伝え方の3ステップ

五十嵐剛([株]リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO)

五十嵐氏連載

部下は、どんなときに「頼れる上司」としてリーダーを信頼してくれるのだろうか。部下の信頼を得るには、ここぞというときの発言はもちろんのこと、日ごろから公言するタイミングを持つことも重要だと、五十嵐剛氏は語る。その根拠を解説してもらった。

※本稿は、五十嵐剛著『任せる勇気』(三笠書房)から一部抜粋・編集したものです。

 

「この人についていきたい」と思われる瞬間

「責任の所在」は任せるときに伝えることも大切ですが、メンバーとの信頼関係を築くためには、日常的に公言する機会を作ることも非常に有効です。

では、いつ、どのように責任宣言をするべきか。私の経験から、次の3点をおすすめします。

1.リーダー就任時
2.全員の前で
3.うだうだ言わずに明確に

それぞれ解説していきましょう。

 

1.リーダー就任時

新プロジェクトの立ち上げ時、あるいはリーダー交代のタイミングなど、このような新しいリーダーの就任時こそ、最初に「責任の所在」を宣言することが極めて重要です。

メンバーは、新リーダーに対して「どんな人なんだろう」と不安を抱いているものです。

そんなメンバーたちに、第一声で「このプロジェクトのすべての責任は、私がとる」「だからみんなは安心して、自分の仕事に全力を尽くしてほしい」と明言をすることで、たとえすぐに100%の信頼を得られなくても、「このリーダーなら信じてもいいかもしれない」という信頼の呼び水を注ぎ込むことができます。

 

2.全員の前で

次に大事なのが、「全員の前で」宣言することです。

メンバーそれぞれに個別に宣言した場合、「私の前ではそう言っているけれど、肝心なときには知らんぷりするのではないか」という疑念の種が、メンバーの中に残ってしまう可能性があります。

そうした不安を取り除くために、全員に、同時に伝えましょう。

 

3.うだうだ言わずに明確に

最後に、細かな前提や条件などを「うだうだ言わない」ことが肝心です。

間違っても「真剣に取り組んで、私の指示通りに動いていれば、責任はとる」などと、責任を負う場合の前提条件を付け加えてはいけません。

たしかに、何でもかんでもリーダーのせいにされるのは本意ではないでしょう。「失敗しないように、せめて口出しはさせてほしい」と、釘を刺しておきたい気持ちも痛いほど理解できます。

しかし、それでは結局「指示型リーダー」とやっていることが変わりません。

だから、最低限のレッドラインを設けたのであれば、あとは余計なことは言わずに「責任は私がとるよ」とだけ伝えましょう。

簡潔な一言のほうが、メンバーの心に響くものです。

プロフィール

五十嵐剛(いがらし・つよし)

(株)リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO、いきいきチーム創り仕掛け人

長野県東御市出身。上田高校卒。
東海大学卒業後、長野市のNECグループ会社に入社し、NEC本社に逆出向。実績を認められて移籍。中央官庁の大規模システムプロジェクトを担当するなど、リーダーとして多様な現場を経験。年間売上600億円、メンバー1000人超のプロジェクトを率い、NECグループ12万人の中から年100人しか選ばれない社長賞を前代未聞の4度受賞。しかし、その裏で「指示型リーダー」として任せられない苦悩を重ね、突発性難聴を発症。孤独の中で「任せる勇気」こそがチームを動かす原点だと痛感し、トップダウンとボトムアップを融合させた独自のマネジメントスタイルを確立。すると、わずか半年で危機的プロジェクトをV字回復へ導く。
2023年にNEC を定年退職。株式会社リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEOに就任。チームを自律に導くリーダーの育成や、結果を出すチームビルディングを支援している。
著書に『結果を出すチームのリーダーがやっていること』(すばる舎)、『任せる勇気』(三笠書房)がある。

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