2018年04月27日 公開
2023年03月16日 更新
ほめる
ほめることに慣れていない人は「同意」からスタートしよう
人は、楽しく、明るい気分でいるときは、誰にでも心を開き、親切な心を持つものです。これを「ムード効果」と言います。この状態を作り出す一番の方法はほめること。「すごいなぁ」「よくできるなぁ」「俺にはできないなぁ」などとほめ言葉を重ねていけば、相手の気分が良くなり、頼みごとも引き受けてくれやすくなるでしょう。
ただし、ほめることに慣れていない人が急にほめようとしても、わざとらしくなり、真意を疑われてしまうことも。そもそもほめ下手な人は、無理にほめようとせず、相手への「同意」だけでも十分。相手の意見に対して、「なるほど」「いいですね」と感嘆や同意を示すだけで、ほめるのとほぼ同等の効果が生まれます。上司や目上の人への「ほめ」はこれで十分に伝わります。
さらに中級者は、見た目や成果をほめること。「素敵なネクタイですね」「今日のプレゼン、完璧でしたね」というように、誰もが認識できるほめポイントを攻めます。
上級者ともなると、誰もほめようがないところをほめます。たとえば、営業成績の悪い部下に「お前は絶対トップセールスになる」とほめ、結果的に奮起させる。これが自然にできるようになれば、ムード効果を作りだす達人になれるでしょう。
断る
断っていると感じさせないうまい「断り方」とは!?
「飲み会や社内イベントなど、職場のコミュニケーションは大事だけれど、自分の時間も大切にしたい!」とジレンマを感じている人も多いのではないでしょうか。
職場のコミュニケーションの円滑化を考えれば、適度に参加するのも良いことですが、自分を押し殺してまで参加する必要はありません。そんなときは、「断らずに断る」テクニックを駆使しましょう。
人間は「初頭効果」といって、最初に入った情報に、全体のイメージを左右されます。ですから、相手の心象を考えるなら、開口一番「すみません」「行けません」と断ってしまうのはNG。答えの選択肢は、YES・NOの2択ではありません。「3時間は無理だけれど、1時間くらいなら大丈夫など、(いつか)参加することを前提に譲歩する姿勢を見せるのです。
あるいは、連日のように飲みの誘いのある職場に辟易している人もいるかもしれません。その場合は、違う日を提案してみることです。職場の飲みは、あくまでその場のノリですから、日を改めて約束してまで飲みたいという人はあまりいません。むしろ、相手から「じゃあ、またいつか」とやんわりと断られるはず。このように相手を傷つけず断る方法はいくらでも考えられるのです。
≪『THE21』2018年4月号より≫
≪取材・構成:麻生泰子≫
更新:11月22日 00:05