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苦手な人がいなくなる! 職場のコミュニケーションの秘訣とは?

2018年04月27日 公開
2023年03月16日 更新

内藤誼人(心理学者/立正大学客員教授)

 

相手の承認欲求を満たすカンタンな方法

「挨拶・名前を呼ぶ・笑顔」で、どんな人間関係も良くなる──このことは、心理学的な裏づけがあります。

「挨拶・名前を呼ぶ」はひと言で言えば、相手の存在を認めることです。人間は誰しも、他人から認められたいという「自己承認欲求」があります。挨拶することは「あなたを認めています」と伝える基本。

 さらに、人は自分の名前を呼んでくれる相手に対して好意を抱きます。ですから、「◯◯さん、おはよう」など、名前を加えて挨拶し続けていけば、おのずと相手との間に信頼関係や親近感が育まれていくのです。

 この心理的な効果は「ボーカル・グルーミング仮説」と呼ばれます。動物は毛づくろい(グルーミング)しあうことで仲間を認識しますが、人間にとってのグルーミングは、声や言葉のコミュニケーションであるという心理学の仮説です。

 ですから、 挨拶は目礼や会釈だけではなく、声に出して伝えるのがベター。その際、雑談や気の利いたやりとりをしなきゃ、と頑張る必要はありません。声をかけることに意義があるので、

「おはようございます」「お疲れ様です」「お先に失礼します」だけでも十分ですさらに、「笑顔」が伴うようになれば最高です。

 笑顔は人類共通の好意のサイン。喜び、怒り、悲しみなど基本的な人間の表情には普遍性があり、文化や民族に関係なく、表情だけで感情を伝えることができます。生まれてすぐの赤ちゃんに笑顔のお面と怒り顔のお面を見せると、笑顔のお面をよく注視したというデータもあります。人は本能的に笑顔を好むのです。

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著者紹介

内藤誼人(ないとう・よしひと)

心理学者/立正大学客員教授

慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。[有]アンギルド代表。社会心理学の知見をベースに、ビジネスを中心とした実践的分野への応用に力を注ぐ。その軽妙な心理分析には定評がある。『人は「暗示」で9割動く!』(だいわ文庫)など、心理に関する著書多数。

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発売日:2024年11月06日
価格(税込):780円

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