
リーダーからの指示を受け、頑張ってやり遂げてようやく提出したら、アウトプットの質ではなくそもそもの方向性や認識が違っていた...。著者は、不毛な作業をしなくて済むようにできる簡単な方法があると教えてくれました。
※本稿は、五十嵐剛著『結果を出すチームのリーダーがやっていること』(すばる舎)から一部抜粋・編集したものです。
アウトプットのイメージの不一致が発生してしまう要因は、リーダーの伝え方、メンバーの受け止め方、どちらの場合もあります。言葉の受け止め方の些細な違いであったり、思い込みであったり...責任はそれぞれにあるでしょう。
しかし、どちらが悪いかを突き詰めるのは不毛です。最初の認識が一致しなければ、いずれにせよ、リーダーもメンバーも不幸になるからです。結果的にメンバーのやる気がなくなることも問題です。
こういう認識の不一致が続くと、メンバーはそのリーダーとの仕事そのものに、「どうにも、あの課長とは合わないんだよなぁ...」と最初から苦手意識を持つことになります。
そうした事態を防ぐために、私が長年実践していた簡単なコツがあります。何かをメンバーに指示した直後、その内容をメンバーに復唱してもらうことです。
時間を置いてはいけません。時間が経つと、リーダーもメンバーも記憶が少しずつ自分に都合よく変質しますし、そもそも指示内容を忘れてしまうこともよくあります(特に多忙なリーダーはすぐ忘れます)。
リーダーが何か指示をしたら、すぐその場で、何を指示されたか復唱してもらいましょう。
メンバーが指示されたと認識した内容を、言葉にしてもらって聞くことで、リーダーは自分のアウトプットのイメージがメンバーに正しく伝わったか客観的に判断できます。
もし違っていたら、すぐ訂正すればよいだけです。
メンバーの側でも、自分がリーダーの指示を正しく理解して、アウトプットのイメージを把握できたかその場で答え合わせができるので、余分な手間を省けます。もしかして間違っているのでは?という不安も取り除けます。脳内のイメージを言語化することで、曖昧な部分を具体化することもできます。最初のボタンのかけ違いを防げるのです。
作業に時間がかかる仕事では、万一アウトプットのイメージのズレによってあと戻り作業が発生すれば、リカバリーに必要な工数やスケジュールへの影響が大きくなってしまいます。
そこで、指示直後の復唱に加えて、作業に3日以上かかる指示についてはグループウェアやメールを使い、指示内容をリーダー宛てに報告してもらうようにしていました。テキストでデータに残すことにより、より確実にアウトプットのイメージを共有していたのです。
グループウェアを使用している場合には、この一手でチーム内のその他のメンバーもアウトプットのイメージを手軽に共有できるメリットがあります。もし時間経過で記憶が曖昧になったら、あとからテキストに戻って確認もできます。
これらの工夫により、もしリーダー自身はAと伝えたつもりなのに、メンバーにはBと伝わっていた、というようなことがわかれば、そのときはメンバーを責めるのではなく、リーダーの伝え方の問題として捉え、自分のコミュニケーションスタイルを見直す機会としてください。
更新:07月23日 00:05