
ふくらはぎを効果的に鍛える「片足つま先立ち」体操をご紹介します。両足よりも負荷が高く、筋肉や血流をしっかり意識して行うことで、歩行の安定や体幹強化につながります。さらに転倒防止に加え、骨粗鬆症や認知症の予防効果も期待できる体操です。
※本稿は、中山潤一著『動ける体が大復活する1分体操』(株式会社アスコム)より内容を一部抜粋・編集したものです。
片足で立って、そのかかとを上げる体操です。
それだけで、ふくらはぎの筋肉が強くなります。ふくらはぎの働きは、歩行を助けてくれる頼もしい筋肉です。
また、体幹が鍛えられます。つまり、背中やお腹の筋肉が鍛えられるということで、歩いたり立ち上がったりするのがスムーズになります。
同時に平衡感覚が高まっていくので、転びにくくなります。
膝まわりの筋肉も強くなって、膝の痛みも軽減します。
骨粗鬆症も予防できます。いいことずくめではないでしょうか。必ずつかまる物を用意してください。



③のときにふくらはぎが緊張していることを意識すると、単に動かす「動作」だけに集中したグループより、筋肉の増加率が上がることが報告されています。前者の緊張を意識したグループが12.4パーセント増であるのに対し、後者の動作だけのグループは6.9パーセント増と、かなりの違いがありました。(※1)
注意点は、①のポーズで両足をそろえて立ったり、膝が真っすぐに伸びた状態だと、バランスが取りにくくなります。片足を上げたときに、軸足の膝が真っすぐ伸びているとバランスが取りにくくなり、倒れやすくなります。膝は軽く曲げたままにしてください。
視線は真っすぐ前に、一点を見つめるのも、大切なポイントです。バランスをとりやすくなります。
背筋を伸ばすのも忘れずに。曲がっていると太ももに余計な負担がかかります。
なにより、呼吸は止めず、自然に続けながら行います。
この〈つま先立ち〉は、両足いっぺんにやる体操もあります。ですが、片足でやることで、ずっと効果を上げることができるのです。
両足でやると体重が2本の足に分散されますが、片足なら全体重が1本の足にかかるので、ふくらはぎの筋肉により強い刺激が加わります。
さらに、バランスをとって姿勢を保つために重要な深層筋(インナーマッスル)も同時に鍛えられます。
つまり、片足でやることで、同じ動き・同じ回数でも自然と負荷が増し、下半身の筋力が上がり、体幹も鍛えられるということです。
(※1)Schoenfeld BJ, Vigotsky A, Contreras B, Golden S, Alto A, Larson R, Winkelman N, Paoli A. Differential effects of attentional focus strategies during long-term resistance training. Eur J Sport Sci. 2018 Jun;18(5):705-712.]
ふくらはぎの筋力が上がれば、どうなると思いますか?
片足で立つ体操をすれば、「ふくらはぎ」の筋肉が鍛えられて、歩くときに足を後ろに蹴り出す力がつきます。
今よりも速く歩けるようになり、歩き方が安定します。
ふくらはぎの筋肉が鍛えられれば、「血流」も良くなります。
ふくらはぎが「第2の心臓」と言われているのはご存じでしょう。それは、歩くために足を蹴り上げたときに、ふくらはぎが心臓と同じように、血液を送り出すポンプの役割をしているからです。
つまり、ふくらはぎは、全身の血流を促してくれる筋肉だということです。ふくらはぎが元気なら、全身の血液の流れが良くなります。
血液は酸素や栄養素を体中に届けてくれる大切なものですから、その流れが良くなるに越したことはありません。
ふくらはぎの筋力が強くなってから歩けば、足の血流がますます良くなります。そうなれば脚のむくみが取れるだけでなく、全身の血流が改善します。
全身の血流が良くなれば、骨を作る骨芽が 細胞の活動が活性化するので、骨粗鬆症の予防にもなります。
全身の血流が良くなれば、脳に酸素や栄養素が十分に届けられるようになります。そうなれば、「認知症」の予防にもなります。
認知症も、寝たきりの大きな要因です。
認知症を予防することは、寝たきりを予防することにもなります。
更新:09月10日 00:05