2017年08月13日 公開
2023年03月23日 更新
ここまで紹介してきた筋膜リリースは、実は二つの引っ張る力を利用して、効率的にリリースを行っています。
わかりやすい例でいうと、エスカレーターを使った筋膜リリースでは、かかとを落とすことで下に引っ張られる力と、前屈をすることで、腰から下の筋膜が上に引っ張られることでリリースを行っています。
そういう意味では、オフィスにある回転いすは筋膜リリースに最適なアイテムと言えます。いすの回転を利用して体がねじりやすくなるので、反対方向の力が得やすいのです。
では、この回転いすを使った、仕事の合間に行える簡単筋膜リリースを紹介しましょう。
まず回転いすに座り両手を組んで上にあげます。
ちょこちょこと小刻みに足をずらしていき、それと同時に足をずらした方向とは反対方向に、体を傾けるようにして腕を下していってください。
ポイントは足をちょこちょことスライドさせること。小刻みに移動させることで、じわじわとわき腹が伸び、リリース効果が高まります。もちろん反対側も同じように行いましょう。
このとき、リリースされるのは腹斜筋の筋膜ですが、体をねじることにより同時に体幹も鍛えられるのでおすすめです。
さらに、お腹の引き締め効果もありますし、腰回りの筋膜を緩めることで、デスクワークなどの座り仕事がラクに行えるようになります。
最後に、デスクワークなどで肩こりがひどい人のために、どこでもできる肩こり解消の筋膜リリースを紹介します。
それはズバリ、「いただきます」のポーズ。
日本人ならほとんどの人が食事の前に「いただきます」をするはずです。もちろん言葉だけ、心の中でつぶやくだけという人も多いでしょう。ただ、肩こりを解消したいのなら、手を合わせるポーズもやるべきです。このポーズで肩甲骨の間や背中の筋膜がリリースできます。
やり方はいたって簡単。手を体の前で合わせたら、脇を軽く締め、腕をそのままの形で前に突き出すようなイメージで肩甲骨を開いていってください。
このときより効果を求めるなら、お辞儀をするように前に出した腕を頭上にあげてみましょう。
そう、「スマン」のポーズをとるのです。そうすることで背中にさらに負荷がかかり広背筋の筋膜がよりリリースされていきます。
肩こりのみならず背中の痛みなどの緩和、予防にも効果ありです。
「いただきます」から「スマン」の移行ワザ。ぜひ試してみてください!
更新:11月23日 00:05