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「 残業ゼロ」でも成果を残す!

2016年12月21日 公開
2023年05月16日 更新

俣野成敏(プロ研代表)

明日からやめる仕事7 ダラダラ残業をしない

 世の中には、残業が常態化している職場がまだまだ多いようです。とくに中間管理職の仕事は山のようにありますから、漫然と仕事をしていると、毎日のように残業せざるを得なくなります。

 多くの人が残業をしている1番の理由は、残業を前提とした働き方をしていることにあります。本気になれば7時間で終わる仕事も、「10時間で仕上げればいいや」と妥協をするから、集中力がガクンと下がってしまうのです。

 ですから、残業をやめたければ「原則午後7時までには仕事を終わらせて退社する」といったルールを自分の中で徹底するのが1番です。

 実際、子供を保育園に迎えに行かなくてはならない共働きの夫婦は、定時で帰れるように、いつも仕事の段取りを意識して働いているはずです。

 では、そうではない人はどうすればいいのか。残業なんてやっている場合ではない状況に自分を追い込むのです。具体的には、仕事以外の優先順位の高い用事を予定に入れてしまうのです。

 たとえば、ビジネススクールに通うようになれば、高い学費を払ったぶん、授業に間に合うよう必死に仕事を終わらせようとするはずです。

 一方で、部署の人間が残業しているのに、自分だけ帰るのは気が引けるという声を耳にします。こうした方々には、「思い切って慣れ合うのをやめよう」といったアドバイスをしたいと思います。たとえ、「チームの和を乱す」と陰口を叩かれようと、気にせず「お先に失礼します」と言って帰りましょう。残業が常態化した人たちに合わせていては、いつまで経っても仕事を効率的にこなすクセはつきません。

 もしも、今の残業体質の職場に少しでも違和感を抱いているのなら、「自分がこの状況を変える」くらいの気概を持って欲しいものです。

 

『THE21』2016年12月号より

 

取材・構成 長谷川 敦

著者紹介

俣野成敏(またの・なるとし)

(同)プロ研代表

1971年、福岡県生まれ。93年、大手精密機械メーカー入社。2002年、会社の赤字転落が原因で30歳にしてリストラ候補に。そこで一念発起し、在庫処分を担うメーカー直販店を社内起業。30代で年商14億円の無借金企業に育てる。04年、33歳で現役最年少役員に抜擢。メーカー本体に帰還後、40歳で史上最年少の上級顧問に就任。12年に独立。複数の事業経営のかたわら、私塾「プロ研」を創設。著書に、ベストセラー『プロフェッショナルサラリーマン』(プレジデント社)、『一流の人はなぜそこまで、コンディションにこだわるのか?』(上野啓樹氏との共著/クロスメディア・パブリッシング)などがある。

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