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40代サラリーマンにお勧めの 「投資」とは?

2016年09月25日 公開
2023年05月16日 更新

深野康彦(ファイナンシャルプランナー)

金はリスクヘッジとしてポートフォリオに加えよう

 まばゆい輝きを放ち、人々を虜にする「金」。投資商品としてはどうなのだろうか。

「残念ながら、金は資産運用には向きません。金の価値は、戦争や金融恐慌などといった有事の際に高まります。つまり、金は有事に対する保険であり、資産運用よりも資産保全の側面が強いのです。株価が下がるときに金の価値が上がりやすいと言われているので、ある程度資産ができた段階で金をポートフォリオに加え、リスクヘッジする使い方が適しています」

「サラリーマン大家」という言葉とともに、資産形成の手段として注目される「不動産投資」についてはどうだろうか。

「需要と供給のバランスを考えれば、日本の不動産は明らかに供給過多。今、全国の空き家は全体の約13%あると言われていますが、人口減の日本で、今後不動産需要が増えることは考えにくい。モノを持たないREIT(リート)のような不動産投資ならまだしも、現物で保有すると、買い手が見つからずに持て余す危険性があります。

 もちろん、投資物件を吟味し、管理をしっかりすれば、成功する可能性はあります。ただ、サラリーマンが自分自身で管理まで行なうとすると、相当な時間が取られるため、片手間でできる投資とは決していえません」

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著者紹介

深野康彦(ふかの・やすひこ)

ファイナンシャルプランナー

1962年生まれ。大学卒業後、クレジット会社勤務を経て、89年にFP業界に入る。金融資産運用設計を中心に研鑽し、96年に独立。現在の㈲ファイナンシャルリサーチは2社目の起業。さまざまなメディアを通じて、家計管理の重要性や投資の啓蒙などお金まわり全般に関する情報を発信している。近著に『ジュニアNISA入門』(ダイヤモンド社)がある。

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