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ストレスフリーで過食を解消! 「プチ断食」のススメ

2018年06月14日 公開
2024年06月27日 更新

石原結實(医学博士/イシハラクリニック院長)

まずは朝食抜きから実践してみよう

 健康のためには小食が一番。そこで私がお勧めするのが、「プチ断食」です。まずは、朝食抜きから始めてみるとよいでしょう。朝食べないと空腹感で何も手につかない方は、黒糖入り生姜紅茶、もしくはニンジン・リンゴジュースを飲んで、糖分と水分を補ってください。

 空腹感とは、血糖が下がったときに、脳の視し 床しょう下か部ぶにある空腹中枢が受ける感覚のことです。朝に限らず、どうしても我慢できないときは黒糖やチョコレートを食べて血糖値を上げれば、空腹は2~3分で解消されます。

 私が朝食抜きを推奨するのは、朝は排泄現象が旺盛な時間帯だからです。朝食を摂ると、消化のために胃腸に血液が集まり、腎臓、直腸などの排泄臓器のみならず全身の血液量が減ってしまいます。結果、大小便や汗などの排泄現象が弱まり、血液を浄化しきれないのです。

 朝を抜いた後の昼食は、補食として軽めにとります。ビタミンやミネラルを補う意味で、「そば」がお勧めです。

 夜は、アルコールも含めて好きなものを食べて構いません。それが一番健康にいいからです。人間は自分に足りない栄養を「おいしい」と感じるもの。それらを夜に食べすぎても、翌日の朝食を抜けば過食は是正されます。また、プチ断食を続けると胃が小さくなるので、自ずと食べすぎを防ぐことができます。

 私自身、1日1食の食習慣を長年続けながら、健康で忙しい日々を過ごしています。このプチ断食なら、夜に好きなものを食べられるので、ストレスなく続けることができるのです。

 

『THE21』2018年6月号より

取材構成 前田はるみ

著者紹介

石原結實(いしはら・ゆうみ)

医学博士、イシハラクリニック医院長

1948年、長崎市生まれ。医学博士。長崎大学医学部卒業、同大学大学院医学研究科博士課程修了。現在、イシハラクリニック院長として漢方薬と食餌気療法指導によるユニークな治療法を実践するかたわら、全国各地で数多くの講演を行う。先祖は代々、鉄砲伝来で有名な種子島藩藩医。3代前は薩摩藩に英国医学を伝えたウィリアム・ウィリスに師事して外科学を修め、後に上京して済生医学舎に学んだ石原平次郎民也。コーカサス・グルジア共和国科学アカデミー長寿医学会名誉会員。
著書は『「医者いらず」の食べ物事典』『石原式「朝だけしょうが紅茶」ダイエット』『「食べない」健康法』(以上、PHP文庫)、『生姜力』(主婦と生活社)、『「体を温める」と病気は必ず治る』(三笠書房)、『新 健康力大全』(KKロングセラーズ)など200冊以上。

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