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40代から健康寿命を伸ばす「3つの習慣」

2018年03月23日 公開
2023年03月23日 更新

満尾正(満尾クリニック院長)

満尾正(満尾クリニック院長)

世界一の平均寿命を誇る日本。90~100歳まで生きる人も少なくない昨今だが、健康を維持できなければ、いくら長生きしても充実した老後は過ごせない。

実は、老後の健康を決めるのは「40代の過ごし方」なのだという。アンチエイジング医療の第一人者である満尾正先生に、今日から始められる健康習慣についてうかがった(取材構成・林加愛)。

※本稿は『THE21』2018年1月号より一部抜粋・編集したものです。

 

40代は「若さの定年」生活の見直しは必至

若い頃のように無理が効かず、疲れやすくなった──と感じる四十代の方々は多いでしょう。それは、この時期に「老化」が顕在化するからです。

老化の鍵を握るのは、DHEAという物質です。男性ホルモンや女性ホルモンの原料であり、筋肉を生成したり、免疫力を保ったりと多彩な役割を果たします。その血中濃度は20代がピークで、その後は30代半ばから急激に落ち込み、70代では20代の20%にまで低下します。

このように、身体の変化は20~30代から始まり、40代でついに、ごまかしが効かなくなります。つまり40代は、「若さ」が定年を迎える時期、と言ってもいいでしょう。

これにより、筋肉量が減って運動能力が下がり、細胞の機能が低下して循環器や血管も衰え、糖尿病や高血圧、肥満など生活習慣病の危険も増します。

ところが、40代は生活が不健康になりやすい時期。夜遅くまで飲み歩き、ろくに睡眠もとらずに働く、といった生活を送る人は少なくありません。こうした生活は50代以降の心臓病や脳梗塞、がんなどのリスクを高め、寿命を縮める可能性が高いのです。

持病とともに人生後半の40年を過ごすのは辛いことです。今後さらに深刻化する少子高齢社会においては、医療費を増大させない「元気な高齢者」でいることも大事な心得です。それには、セルフケアが不可欠。健康寿命を意識した方策を打つべきでしょう。

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著者紹介

満尾 正(みつお・ただし)

満尾クリニック院長

1957年、神奈川県生まれ。82年、北海道大学医学部卒業。杏林大学救急医学教室講師、ハーバード大学外科代謝栄養研究室研究員、救急振興財団東京研修所主任教授を経て、2002年に満尾クリニックを開設。キレーション治療、アンチエイジング医療に携わる。日本キレーション協会代表、日本抗加齢医学会評議員、米国先端医療学会理事。近著『ウォーキングだけで老けない体をつくる』(宝島社)。

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