2018年05月10日 公開
2023年03月16日 更新
昔、世間やご近所づきあいといえば、親戚関係とほぼ同義でした。狭い世界の中ですべてが完結していたため、親族関係がすごく濃かったのです。だからこそ、世間からつまはじきにされないためには、親族の動向に対して細かに気を配る必要がありました。一部地域では、親族が密につきあう家庭はいまだにあります。しかし、現在では会うのも冠婚葬祭くらいというあっさりした親族づきあいが増えているでしょう。親族が離れて暮らす家庭が増えてきているからです。
ただ、つきあいが少なくなったとはいえ、問題がなくなったわけではありません。集まったときに感情を逆なでしてくる親戚はいるものです。
たとえば、「いつになったら子供を産むの?」といった圧力をかけてきたり、家族の子供同士を比較してきたりします。こうした無神経な言動に、内心穏やかではないことも多々あるはずです。
ただ、それも込みの親戚づきあいだと割り切るしかありません。まずは、そうした会話も受け流す努力をしつつ、3回に1回くらいは集まりを断る口実を作ったり、何かと理由をつけて早めに帰るなど逃げる努力をしてみてはいかがでしょうか。
それでも親戚づきあいに疲れてしまったときは、親族以外の第三者、たとえば信頼できる友人やカウンセラーなどに相談してみるといいのではないでしょうか。身内のことは、誰にも相談しにくいものです。専門家による相談機関を利用するのが一番いいと思います。
『THE21』2018年4月号より
取材・構成 前田はるみ
更新:11月22日 00:05