2018年02月24日 公開
日本での知名度が高まるにつれ、来日の機会も増えている。被災地のメーカーと協業した「Made in Tohoku Collection」(メイド・イン・東北コレクション)も展開するなど、日本に対しては特別な思いがある。
「今回、本を出すことができてよかったなと思うのは、自分の母親を始めとするお世話になった人たちに、日本語で記録を残すことができた、ということです。ただ一方で、僕たちにとって日本語は、ルーツであると同時に、一番のハンデでもあります。僕も清史もデンマーク語と英語、日本語を使いますが、僕はやっぱり、仕事のことを考えるときはデンマーク語が多い。清史は英語で考えることが多いと言っていましたね。
デンマーク語というのは、すごくハードな言語です。言いたいことをシンプルに表現するのに適しています。一方で、日本語は僕にとってすごくきれいで、繊細な言語。感情をたくさん表現できる。
ただ、日本で生まれ育った人ほどは、日本語を自由に操れないのも事実で、本では執筆を担当してくれた石井さんが非常にうまく表現してくれました。
正直、最初に本を出すという話をいただいたときは、まだ早いと思いました。ただ、やり遂げたことではなく、『今、何をやっているか』を書いてもらう本なら面白いと思ったのです。我々の活動を知っていただくことで、少しでも勇気を出してくれる人がいれば、嬉しいですね」
ファッション感度の高い人びとを中心に、書籍発刊イベントに集まったのは約120人。超満員の会場では、サッポロビール㈱が提供してくれたスパークリングワイン『MARTINI BRUT』が振る舞われ、トークショーは和やかな雰囲気のなかで進んでいった
(『THE21』2018年3月号より)
更新:11月26日 00:05