2018年02月17日 公開
2023年03月23日 更新
社会人であれば、仕事をしているうえで「ロジカルシンキング」という言葉を聞いたことがない人はほぼいないのではないだろうか。しかし、そもそもロジカルシンキングとはどんな考え方なのか、理解している人は少ないかもしれない。そこで、これまで小学生からビジネスマンまでロジカルシンキングを教え、指導してきた学習塾ロジムの塾長・苅野進氏に、ロジカルシンキングの基本についてうかがった。
ロジカルシンキングというと、フレームワークを使ったり、「結論から先に言う」「言いたいことは3つにまとめる」といった作法に沿って考えたり話したりすることだと思われがちです。
しかし、単に形をなぞっただけのロジカルシンキングは、実際の仕事や生活では役に立ちません。それどころか、周囲とトラブルを起こしたり、人間関係に摩擦を生じさせる原因にもなります。「ロジカルに話している自分は正しくて、理解できないのは相手が悪い」と考え、一方的に自分の意見を押し通したり、相手を論破するためにロジックを使えば、コミュニケーションがうまくいかなくて当然です。
まず理解してほしいのは、「ロジカルシンキングは、いつでも誰にでも通用する答えを出してくれる魔法の道具ではない」ということ。その場にいる全員で「前提」を確認し、共有していなければ、考えた結論に対して納得感を得ることはできませんし、論理的に導き出した案も実際にうまくいくかどうかは未知数なので、ほぼ確実に修正が必要になります。
ロジカルシンキングは、論理というルールに従うなら、皆が“一定の”納得感を得られる結論が導き出せるし、目の前の問題を解決できる可能性が高まるという「考え方のコツ」というべきものなのです。
更新:11月22日 00:05