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【タイプ別】40代ビジネスマンにお勧めの運動習慣

2018年01月04日 公開
2023年01月23日 更新

<連載>MBA医師が教える 40代からの「疲れリセット」術(4)裴英洙(医師/ハイズ代表取締役社長)

「運動しよう!」と張り切らず、生活の延長線上でできることを

40歳前後になると出てくる「疲れがなかなか取れない」「若い頃のように働けない」という悩み。この年代になるととくに、体力の低下を実感する人が多いのではないだろうか。第4回のテーマは「運動」。医師であり、コンサルタントとしても活躍する裴英洙氏に、忙しいビジネスマンでも実践できる運動法についてうかがった。

 

運動の習慣化を阻む「3つの関門」

 40代の体力低下を補う知恵と、疲れない身体を維持する方法について語る本連載。今回は、体力維持に不可欠な「運動習慣」に焦点を当てましょう。

 第1回でもお話ししたように、年齢を重ねると筋肉量が低下します。筋肉を構成する「筋線維」は40歳頃から年に0.5%ずつ減少し、筋力もそれに応じて衰えます。運動量が不足している場合、この低下には拍車がかかります。

 筋肉が落ちると、エネルギーの消費量も下がります。結果として肥満になりやすく、生活習慣病のリスクも増大しかねません。年齢的にも環境的にも運動不足になりやすい40代ビジネスマンは、今こそ積極的に運動習慣を持つべきでしょう。

 ──と言うと、「重々承知だが、それができれば苦労しない」という声が聞こえてきそうですね。確かに、運動習慣をつけることは容易ではありません。そこには「3つの関門」がある、と私は考えます。

 1つ目は「意識」。危機意識を持って、体力維持や運動の必要性を感じているか否か、という点です。意識が低い人は、言うまでもなくリスク大。

 他方、意識が高い場合も油断はできません。気持ちばかりが先走って、無理な運動でケガをしたり、1日で疲れ果てて投げ出したり、といったケースも多々あるからです。

 2つ目のポイントは「時間」。運動する時間を確保できるか否かです。これに関しては、多くの方が「ない」と答えるでしょう。逆に言えば、この難関をクリアできれば問題は一気に解決に向かうとも言えます。

 そして3つ目が、「経験」の有無です。学生時代に運動をしていた人は自分の身体の取り扱い方をある程度心得ていますが、未経験者は自分に合った運動量や内容を適切に選べず、これまたケガや三日坊主につながりがちです。

 以上のポイントを踏まえたうえで、まずは自分が今どの状態にあるかを把握しましょう。下の図を見て現状を確認してください。どのタイプに該当するかによって、適切な運動方法は違います。

 では、それぞれに合った方法と注意点を順に解説しましょう。

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スポーツ初心者の「自己流」はNG >

著者紹介

裴 英洙(はい・えいしゅ)

ハイズ〔株〕代表取締役社長/医師/医学博士/MBA

1972年、奈良県生まれ。金沢大学医学部卒業後、金沢大学第一外科に勤務。医師として働きながら、慶應義塾大学大学院経営管理研究科(慶應ビジネス・スクール)を首席修了。ビジネス・スクール在学中に、医療機関再生コンサルティング会社を設立。現在も医師として臨床業務をしつつ、医療機関経営に関するアドバイスを行なう。著書に、『一流の睡眠「MBA×コンサルタント」の医師が教える快眠戦略』(ダイヤモンド社)など。

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