2017年12月08日 公開
2017年12月08日 更新
プレイングマネジャーとして成果を上げつつ、そのうえで部下をフォローするのは大変だったが、不満に思ったことはないという。
「課長というのは、上からの要求に応え、部下のフォローをし、自分でも成果を出さねばならない。労力に比して地味な役回りです。でも、どんな仕事も仕事を誰かがしっかりやってこそ、全体がうまく回るのです。だから損な役回りだとか考えず、目の前の仕事に集中していました。
相撲で言えば、『今日一番』。力士は、千秋楽のことを考えて相撲を取るわけじゃない。毎日毎日、目の前の取り組みに集中して、その結果として勝ち越しとか優勝がついてくるわけです。
仕事も同じです。マネジャーになりたての四十代は精神的なものも含めていろいろキツいかもしれない。ときには、他の人のほうが恵まれているように見えることもあるでしょう。でも、『やらされ感』で仕事をしているうちは伸びません。一見地味に見える仕事でも、それを着実にこなし続けることで自分は成長していく。そう考えることで前向きな気持ちになれるし、実際にステップアップしていけます」
大変なときも、つらい状況も、プラスに受け止めて豪快に笑い飛ばす上田氏。ポジティブに考えることの重要性はわかるが、実際にどうやって気持ちを切り替えているのか。
「自分は不遇だと思っていると、先が見えなくなってしまいます。どうしてもそうした思いから抜け出せない人は、毎日朝晩、『元気、勇気、夢』と呪文のごとく3回唱えることをすすめていました。元気とは何か、勇気とは何かと理屈っぽく考えなくていい。とにかくポジティブな言葉を発していたら、だんだんその気になるんです。
これが板についてくると、苦しい状況ほど快感になってきます。今は厳しいけど、この試練を乗り越えたら自分はさらに大きくなれる。そう思って逆にワクワクしてきます」
更新:11月24日 00:05