2017年06月06日 公開
2021年08月30日 更新
正真正銘、ブラック・アフリカンなガーナですが、微妙に日本人に似ています。
まず英語。カタカナっぽい発音は、日本語っぽい英語です。
そして、順番を守る律儀な心。
郵便局で窓口に並んだとき、列は乱れているものの、互いの順位を確かめ合う無言のアイコンタクト。決して割り込みをさせぬ体制は、島国根性に似ています。
口下手ながらも、困った人を助けてくれる任侠心もあります。
愛車がパンクした際、速攻でタクシーが停まり、運転手がサクサクっと修理してくれました。
一銭のお代も請求することなく、じゃ、ま、そういうことでと、大きな背中を残して去って行く侠気。
恩着せがましいところがなく、ああ、またつまらぬお節介をやいてしまったわって姿は、見たことはありませんが、サムライっぽくないですかね。
意外に礼儀正しいのが、警察官。
「本官は、○○であります!」
といった感じで、いちいち名乗ります。
「きょうは、どちらまで?」
ときには好奇心むき出しで、家族構成を事細かく質問し、妻の人数で威張ったりしますが、ぜんぜん悔しくありません。
たったひとりでも精一杯なのです。
仕事中の男の子。収穫した農作物を運びます。この村の名産は、オクラ。美味しいです。
概ねフレンドリーな警察官ですが、いきなり怒鳴ってくる輩もいます。
この怒鳴るという技が、ガーナ流自分ファーストな連中の常套手段、御都合主義的仕事術です。
「右ハンドルは、禁止だーーーっ!」
ものすごい剣幕で怒鳴りちらして、書類を奪います。
国境と税関と数々の検問を正々堂々とくぐり抜けてきたというのに、今更ながらのイチャモンです。
弁解しようと口を開けると、怒鳴って遮る戦法。
この怒涛の勢いで、お金をもぎ取る魂胆。彼らのポケットに入る、罰金という名の歩合制の給与です。
裁判→有罪→投獄といったストーリー展開で攻めてきますが、根気がないので10分と続きません。
一人芝居に疲れ果てると、
「お金はもういいから、なんかお土産くれないか?」
このセリフが聞けたら、我が家の勝利です。
「嵐は寝て待て!」
彼らから教わった教訓です。
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更新:11月23日 00:05