2016年12月21日 公開
2023年05月16日 更新
担当する仕事を最後までやり遂げる意識は、ビジネスマンであればとても大切です。ただ、それが残業を増やす原因となることも事実。
むしろ、中間管理職世代といったマネジメント層は、仕事に着手した瞬間から、「いつ途中で手放すか」を常に考えるべきなのです。
もちろん、部下が一定のレベルに達していないため、仕事を任せられない場合もあるでしょう。そこで求められるのが、料理で言うところの「下ごしらえ」をした状態で仕事を渡すという発想です。
さらにいえば仕込みも、レシピを作ってその通りに仕事をしてもらうことで、最初から部下に任せることができます。レシピを作るとはつまり、マニュアルを作るということです。
議事録の作成を例に説明しますと、途中まで作った議事録を部下に渡す。さらに、作成マニュアルを作って渡してあげれば、あとは勝手にやってくれるようになるでしょう。
ちなみに、ここでも「最後までやり遂げない」発想が生きてきます。マニュアルも1から10まで全部作ろうとすると大変ですから、大まかな方針だけ決定したら、部下自身にマニュアルの作成作業をしてもらうのも手です。
仕事を途中で手放して続きを部下に任せるというスタンスは、部下育成にもつながります。そして、部下が成長することによって、ますます任せられる仕事が増えていくので、さらに時間的余裕が生まれる。自分はさらに難度の高い仕事のみに専念できるようになるのです。
「最後までやり遂げない」というと、責任感がある人ほど、抵抗を感じるかもしれません。ですが、仕上げの部分だけ渡すということは、「部下に美味しいところ(成果)を渡す」ことでもあります。達成感は味わいにくいかもしれませんが、寛大な行為をしているのだと、自分に言い聞かせましょう。
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更新:11月25日 00:05