2015年12月11日 公開
2023年05月16日 更新
いざ接待となったとき、どのように誘って、どんな話をしたらいいのだろうか。幹事必見の「接待実践編」をQ&A方式で、宴会のスペシャリスト・篠原あかね氏にうかがった。
何度か打ち合わせや商談を重ね、ある程度の関係ができた段階でお誘いします。仕事の用件が終了したあとの雑談の最中や帰り際がベストタイミング。「もしよろしければ今度、お食事でもしながら情報交換でもさせてください」「上司がぜひご挨拶したいと申しておりまして、一席設けさせていただけないでしょうか」と対面でのお誘いがベスト。電話でのお誘いはOKですが、メールはカジュアルすぎるのでこの段階ではNG。メールのやり取りは内諾を得てからが無難です。
役員クラスは多忙なので、最低でも1カ月前に設定しましょう。大手企業の役員となるとさらにハードルは上がり、2~3カ月前からスケジュールを押さえておく必要があります。部長や課長など管理職クラスだと3週間~1カ月前。可能な候補日を教えてもらい、こちら側の参加者と調整を図ります。参加者の予定が確認できれば、その場で日程を詰めてしまっても良いでしょう。
接待のスタート時間は、相手の希望する時刻に合わせます。役員クラスは、一般の社員とは時間の使い方が違うもの。出社も退社も早いことが多いので、18時~18時半にスタートし、20時には終了。二次会に行ったとしても21時には店を出られるぐらいの段取りが必要です。一方、管理職や一般社員の場合、19時~19時半スタートとなることが多く、21時過ぎ頃に終了。二次会は22時半頃までと考えるのが基本です。盛り上がっていても、帰りたそうな人がいたら快く帰してあげましょう。
3対3、あるいは2対2がベスト。お互いの参加人数は合わせます。先方の部長を接待するなら、こちらも同格の者を同席させましょう。接待の直接の目的は「信頼関係を築く」ことですが、先々の目論見としては、契約締結や取引開始などの利害の一致があります。そのため、決裁権限のある人を呼ぶのが一般的です。3名の場合、たとえば部長、課長、部下の編成。一番立場の低い部下が“お世話係” となって事前連絡や当日のフォローなどを務めます。
1対1ではなく、複数での会食であることを最初に伝えます。先方が女性管理職である場合は、こちらのメンバーに女性社員を入れておくと相手も安心して参加できます。「○○(先方の好きなお酒や料理)が好きな女性社員を連れていきます」などと伝えると良いでしょう。ちなみに、女性管理職の接待に同席させる女性社員は「気の利く地味めタイプ」が無難。主賓より目立ちすぎず、女性管理職を立てられるような女性が理想的です。
次のページ
準備編Q6 接待相手の事前リサーチのポイントは? >
更新:11月22日 00:05