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やらされ仕事で力は出ない 100%を引き出す秘訣は“洗脳”!?

五十嵐剛([株]リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO)

やらされ仕事で力は出ない 100%を引き出す秘訣は“洗脳”!?

社会人はたとえ納得できていない仕事であっても、上司から言われればちゃんとこなします。でも、これでは実力を100%出し切ることができません。いかに100%の力を発揮してもらうか、それがリーダーの腕の見せ所だと言います。

※本稿は、五十嵐剛著『結果を出すチームのリーダーがやっていること』(すばる舎)から一部抜粋・編集したものです。

 

人は自分で決めたことでしか動かない!

自分自身の経験を振り返ってみても明確ですが、人は、自分で「よし、やろう!」と決めたことにしか本気になりません。

「そんなことはないですよ。多少思うところはあったとしても、私のメンバーはどんな指示にも『ハイ』と言って、頑張ってくれています。」

そんなふうにおっしゃる方もいるかもしれませんが、でも、本当にそうでしょうか?

あなた自身、自分が納得できていない仕事であっても、上司から「今期はこの案件の売上が必要だから、何がなんでもやり遂げるぞ!」と言われたら、とりあえずはやりますよね。あなたのチームメンバーも一緒です。

しかしながら、このやり方ではメンバーはその実力を100%出し切りませんし、出し切れません。

リーダーに言われたから、会社の指示だから、あまり気乗りはしない仕事だけれどやる、といった姿勢では、そのメンバーの本来の実力の半分も発揮できればいいほうです。そういう状態のメンバーが多いと、当然ながらチーム全体のパフォーマンスもガタ落ちとなります。

リーダーはそうした事態を防ぎ、メンバー各自に100%の力を発揮してもらうために、彼ら自身が「よし、この仕事をやろう!」と思うように仕向けなければなりません。

彼ら自身が目の前の仕事に対して「自分で決定した」と思えるよう、指示の出し方や、言葉がけに工夫が必要なのです。

 

自分を洗脳するつもりで

大前提として、「人は、自分で決めたことにしか動かない」という理屈を、リーダーが自らの信念として腹に落とし込んでおくことをオススメします。

これができていないと、どんなに言葉を取り繕ってもメンバーにはすぐにわかってしまいます。またメンバーにかける指示や言葉がどこか上から目線で、偉そうに感じられやすい、という危険性があります。

表面的な言葉だけでなく、本心から発する信念のレベルにするために、自分自身を洗脳するつもりで刷り込んでください。

たとえば私の場合、1日5回、以下のタイミングで「人は、自分で決めたことにしか動かない」と何度か声に出すようにしていました。

1.朝起きてすぐ
2.仕事に取りかかる前
3.ランチを取る前
4.仕事を終えたとき
5.夜寝る前

自分だけに聞こえるようにつぶやいてもいいですし、鏡に向かってささやきかけてもいいでしょう。どのような形でもいいので、実際に声に出し、自分の耳でそれを聞くことが重要です。

私はこの習慣を、50歳くらいからずっと続けました。最終的には10年以上続けていましたから、もはやこのセリフは、自らの信念の一部となっています。

これから試してみようという読者のみなさんは、私のように何年も続けなくても大丈夫です。最初の数か月で、十分に大きな効果を実感できるはずです。

「人は、自分で決めたことにしか動かない」という原則が信念までになっていると、それまで自分が、役職にものを言わせて部下に「やらせる」姿勢であったことが理解できるようになります。

同時に、メンバーへの感謝の念が湧いてくるようになるのです。

プロフィール

五十嵐剛(いがらし・つよし)

(株)リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO、いきいきチーム創り仕掛け人

長野県東御市出身。上田高校卒。
東海大学卒業後、長野市のNECグループ会社に入社し、NEC本社に逆出向。実績を認められて移籍。中央官庁の大規模システムプロジェクトを担当するなど、リーダーとして多様な現場を経験。年間売上600億円、メンバー1000人超のプロジェクトを率い、NECグループ12万人の中から年100人しか選ばれない社長賞を前代未聞の4度受賞。しかし、その裏で「指示型リーダー」として任せられない苦悩を重ね、突発性難聴を発症。孤独の中で「任せる勇気」こそがチームを動かす原点だと痛感し、トップダウンとボトムアップを融合させた独自のマネジメントスタイルを確立。すると、わずか半年で危機的プロジェクトをV字回復へ導く。
2023年にNEC を定年退職。株式会社リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEOに就任。チームを自律に導くリーダーの育成や、結果を出すチームビルディングを支援している。
著書に『結果を出すチームのリーダーがやっていること』(すばる舎)、『任せる勇気』(三笠書房)がある。

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