
新刊『こうやって、僕は戦い続けてきた。 「理想の自分」に近づくための77の習慣』(PHP研究所)が2月19日に発売される菊池雄星選手(ロサンゼルス・エンゼルス)。13万字を自身で書き上げ完成した著作の制作秘話、そして3月に開催されるWBCへの意気込みを聞いた。
ーー著書『こうやって、僕は戦い続けてきた。「理想の自分」に近づくための77の習慣』(PHP研究所、2月19日発売)の発売を直前に控えた菊池選手。実に13万字という膨大な文字数をご自身で書き上げられましたが、率直なご感想は?
【菊池】一言で言うと、やりきったっていう、そういう気持ちでいます。「人生で何回もあることではないし、せっかくだから」と思い、軽い気持ちで自分で書きますと申し出たのですが、大変でしたね(笑)。
それまではほとんどパソコンを触っていなかったので、キーボードの配置を確認しながらの作業でした。書きたいことは浮かんでいるけど手が追いつかないというもどかしさはありましたね。
苦労はしましたが、自分自身のキャリアを思い出し、こんなことがあったなと振り返りながら書かせていただきました。ですので、非常に思いのこもった1冊になっています。
ーー現役中に著書を出版するという野球選手は非常に珍しいと思います。なぜ今このタイミングで本を書こうと思ったのでしょうか。
【菊池】順を追ってお話しすると、始まりは2024年の「KING OF THE HILL」開業です。次世代のアスリート育成のために地元・花巻につくった施設がK.O.Hですが、その宣伝も兼ねて、それまでしていなかったSNSを少しずつ始めました。
そうして野球やトレーニング、僕自身が日ごろ考えていることを発信していったら、いろいろな人から反応がありまして。現役の野球選手のほかにも、指導者や、野球業界以外の方々からもご意見やご感想をいただきました。そうするうちに、僕の考えやたどってきた道のりが、誰かの役に立つのではという思いが芽生え、今回の出版にいたりました。
ーー現代はX(旧Twitter)やnote、YouTubeなど、手軽な発信の手段が多様化しています。そんな中で、時間と労力がかかる本というかたちにこだわられたのはなぜでしょうか?
【菊池】一番は、僕自身が本が好きだということ。年間で200冊くらい読むんですよ。
もう一つの理由は、本の形にまとめることで「自分の名刺代わり」にしたいという思いがあったんです。これから先の人生で変化はあるでしょうが、少なくとも34歳の菊池雄星の考えは、これを読んでもらえればわかりますと。そして、書かれている言葉に責任を持とうと考えたら、SNSなどより本の方が適しているだろうと、結論付けました。
ーーこれからこの本を特にどんな人に届けたいと思われていますでしょうか?
【菊池】最初は、とにかく僕の書きたいことをまとめようと決めていたので、特にターゲットは決めていませんでした。ですが、執筆をつづけていく過程で、日々悩みを抱えていたり、一歩踏み出せずにいる人に読んでほしいと思うようになりました。野球関係者やアスリートに限らず、一般の社会人の方々を含めてです。
僕自身中学生までは控え投手で、アメリカに渡ってからも、怪物のようなメジャーリーガーのなかで自分は凡人側なんだと思い知らされたりしました。決して順風満帆なキャリアではないんです。
そんな僕だからこそ、今もがいている人たちの背中を押せるような、そんな一冊になればと願っています。
3月5日に開幕するWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)についても、意気込みを語ってもらった。
【菊池】例年であれば、4月にある程度戦えるよう仕上げていって5月にピークを迎える、といった状態を目指します。ですが今年はWBCがありますので、その開幕時点でマックスに持ってこれるよう調整しています。目指すは連覇以外ありませんので、少しでも貢献できるよう頑張ります。
あと、実はメンバーの中で僕だけ代表経験がないらしいんですよね。初の代表で正直実感はありませんが、オールドルーキーとして頑張りたいと思っています。井端監督からは「チームリーダー、年長者として引っ張ってほしい」と言っていただきましたが、僕にはできそうにないですね。オールドルーキーなので。
ただ、食事会は開きたいです。それが僕にできることだと思います。トップ中のトップ選手が集まりますので、みんなの考え方やルーティーン、心構えなどを聞きたいと思います。
更新:02月15日 00:05