それでは、うまくいっている企業とそうでない企業はどこが違うのでしょうか。スタート時期、トップのリーダーシップなど様々な要因がありますが、中でも大きな要因の一つに、「やらないことを決断した」ということがあります。
例えば、業務時間外に無理難題を要求してくるお客さんとのつきあいをやめる、サービス業であれば、営業時間の短縮や、サービスの一部の提供をやめるなどがよい例。
そして、たくさんのことをやらない代わりに、「自分たちの組織はどこで勝っていくのか」という“強み”を明確に定義し直し、そこに労力や時間を注力するようにしたのです。
その際、重要なのは「常識」を疑っていくことです。「なんでこんなに資料を作るの?」「用紙にハンコを押して提出する必要があるの?」「スーツを着る必要があるの?」など、いったん立ち止まって、生産性やモチベーションを下げていたことに対して考えてみる。
そして、これはやらなくていいと思ったら、常識をアップデートしていけばいいのです。これを繰り返せる企業は成長していけます。
常識を疑い、労力や時間のムダを見直して“強み”に労力や時間をかけるようシフトしていくことこそ、本質的な働き方改革であり、多くの会社は、この働き方改革の第2段階に進んでいかなければならない時期になっています。
更新:11月22日 00:05