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2018年、ビジネスマンが今読むべき本23(後編)

2018年10月16日 公開
2018年10月18日 更新

土井英司(ビジネス書評家)

 

土井氏お勧め「論理思考を鍛える」本

社会人に必須のスキルと言われる「論理思考」。そもそも論理思考とはどのようなものかを問う本から、実践的に論理思考を学べる本まで紹介する。

1分で話せ
伊藤羊一著
SBクリエイティブ/1,512円(税込み)

簡潔に話すための秘訣とは?

簡潔に話すことが大事だとわかっていても、具体的にどう内容をまとめればいいのかわからない。そんな人に向けて、1分で手短に話すための実践的メソッドを解説する。
「この本の良さは、『結論』+『根拠』+『例えば』で話せば論理的に伝わるとシンプルに提示したこと。これまでも『結論から話せ』とアドバイスする本はたくさんありましたが、全体の構造を定式化した本は意外となかった。話し方の具体例も豊富に紹介されていて、誰もが普段の仕事ですぐ実践できる。最近はビジネス書も、内容が良いだけでなく『すぐ使いこなせること』が重要になっています。その点で、この本は非常に優れています」(土井氏)

 

最高の結果を出すKPIマネジメント
中尾隆一郎著
フォレスト出版/2,160円(税込み)

原因と結果を正しく把握しよう

KPI(企業目標の達成度を評価するための主要業績評価指標)の基礎知識から、KPIを活用したマネジメントの実践法、具体的な事例集まで紹介。これ1冊でKPIを現場で使いこなすノウハウが身につく。
「論理とは『原因と結果』であり、それをビジネスで正しく成立させるための指標がKPIです。例えば『営業マンが顧客に会う時間を増やせば、売上げが増える』が正しい論理なのに、『営業マンのやる気を高めれば、売上げが増える』という誤った論理を組み立てたら、『リフレッシュのために社員の休憩時間を増やす』という間違ったKPIを設定してしまうかもしれない。この本ではKPIが正しいかどうかを判断する方法も示されていて、こちらも実際の業務ですぐ使いこなせる内容となっています」(土井氏)

≪『THE21』2018年10月号より≫
≪取材・構成:塚田有香≫

著者紹介

土井英司(どい・えいじ)

ビジネス書評家

〔有〕エリエス・ブック・コンサルティング代表取締役。1974年生まれ。慶應義塾大学卒業後、編集者・ライターを経て、2000年にAmazon.co.jp立ち上げに参画。04年、〔有〕エリエス・ブック・コンサルティングを設立。数多くの著者のブランディング、プロデュースを手がけ、著者の強みの発見からブランド構築、出版戦略、マーケティングまでトータルで行なう。

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