2018年09月05日 公開
2018年09月05日 更新
どこの家にもいる夜間の守衛。晩飯付きですが、ベッドはありません。
軽自動車で、地球半周中の流れ者です。
札幌市から走り出し、去年の暮れに南アフリカにゴールイン。
折り返して北上し、赤道の手前ルワンダにいます。
今回は小咄から。
ずいぶんと昔のことです。
酔っ払った父さんが裸で寝てしまい、兄さんと弟が裸を見ないように目を背けて服をかけ、ボクは眺めていました。
あとで父さんがひどく怒りまして
「ハムーっ!」
ハムはボクの名前です。
「裸を見たな!」
「貴様なんか、呪われてしまえーっ!」
色白肌が真っ黒になり、頭は天然パーマに。
「それだけじゃ済まないぞ、しもべのしもべ刑だ!」
なんですか、それ?
ま、たいしたことはないべ、とタカをくくっていたら、全裸逆ギレオヤジの真骨頂。
950歳まで生きたのに呪いを解いてくれませんで、旧約聖書に「ハムはしもべのしもべ」と永久掲載。
それを都合よく免罪符にしたのがヨーロッパ人で、子々孫々、奴隷扱いです。
元白人で今黒人という呪いを政治利用した国の影響もあり、巡り巡ってつい先日、というのは阪神・淡路大震災のたった1年前ですが、大虐殺に遭いました。
我らハム系と言われるツチ族が、フツ族に殺されたのです。
100日間で100万人!
1日に1万人も殺されるほど、差がある民族ではありません。
酔っ払い父さんの裸が、命運を分けたのです。
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更新:11月22日 00:05