2018年06月12日 公開
2023年03月14日 更新
勘違いしないように注意して頂きたいのですが、ここでの目的は正確な値(本当の人数)を出すことではありません。
シカゴのピアノ調律師の人数を正確に把握したいのならシカゴピアノ調律師協会(という組織があるかどうかは知りませんが…)的なところに問い合わせて確認すれば済むことです。
大切なのは、このような問題に対して「わかるわけがない」と匙(さじ)を投げるのではなく、少ない知識と推定量を使って論理的に「だいたいの値」が求められるかどうかです。
シカゴの調律師の人数を見積もるフェルミ推定については、拙書『初歩からわかる数学的ロジカルシンキング』(SCC)等に書きましたし、ネットで検索すればすぐにいくつかの解答例を見つけられると思いますので、ここでは
「人の細胞の総数はいくつか?」
という問題を考えてみたいと思います。
1 仮説
「人の体は細胞で埋め尽くされていて、人の体の体積=細胞1個の平均体積×細胞の総数」であるという仮説を立てます。
2 問題の分解
この問題を考えるために必要な数値は「人の体の体積」と「細胞1個あたりの平均体積」ですが、それぞれを
・人の体積=人の体重÷密度
・細胞1個の平均体積=細胞の直径の平均の3乗
と考えましょう。
3 データ
成人男性と考えて
・人の体重:70kg
ということにします。
更新:11月25日 00:05