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プレゼンで勝つための法則「自社の立ち位置」を押さえる

2018年05月28日 公開
2023年03月14日 更新

大塚寿(営業サプリ)

2 相手の興味・関心が弱い場合――冒頭で着火せよ

一番多いパターンだが、その際にいつものプレゼンをやってしまうと受注率はかなり低迷する。

なのでプレゼンの冒頭で、まずは相手より業界上位の企業の採用事例や相手が気にしているであろうライバル企業の動きなどを示して興味、関心に着火させた上で通常のプレゼン内容に入るのが鉄則だ。

 

3「当て馬」っぽい場合――相手の商談を潰す手も

その確率が8割以上と推定される事実があるなら、その商談自体を潰してしまうカードも想定しておきたい。

使える業界は限定され、業界によって常套トークも異なるが、納期が半年遅れでも構わないケースなら、「ここだけの話、残念ながら弊社ではありませんが、半年後に某社から廉価モデルが発表されますので、各社様とも様子見になっています」的なものが用いられる。

もちろんウソやハッタリはご法度だが、コンプライアンスに触れない範囲での誇張ならセーフだ。

半年待てばコストが下がるという情報を持ちながら、「本命」に決めるということはオーナー企業のトップ以外にはなかなかできるものではない。

ここは、ビジネスパーソンの最大の弱みである「責任」の部分を突くロジックで考えるのがコツだ。

 

4 過去にトラブルがあった場合――マイナスからのスタートと心得よ

ルートセールス最大のネックは、“すべて過去を引きずる”ということだ。下手をすると13年前の「トラブル時の報告の仕方がまずかった」という前々々々任者の汚点が今もなお引き継がれるなんてことが平気で起こるのだ。

そうした過去がある場合は、基礎点が減点されたマイナス段階からのスタートと心得て、ライバル達よりどれだけ点数を積み上げられるかという発想でプレゼンに臨みたい。

その際のプレゼンのクライマックスは“トラブル時の対応”だ。過去に迷惑をかけたことを例に出し、そこから何を学び、何を反省し、何を改善し、どのような体制にし、現在のトラブル時の対応の事例を具体的に示し、そこに客観的な評価のコメントも加えたい。

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著者紹介

大塚 寿(おおつか・ひさし)

エマメイコーポレーション代表取締役

1962年、群馬県生まれ。1986年、株式会社リクルート(現 株式会社リクルートホールディングス)に入社。サンダーバード国際経営大学院でMBA取得後、営業研修を展開するエマメイコーポレーションを創業、現在に至る。著書に『リクルート流』(PHP研究所)、『オーラの営業』(Nanaブックス)、『仕事をつくる全技術』(大和書房)、累計28万部のベストセラー『40代を後悔しない50のリスト』シリーズ(ダイヤモンド社)など多数。共著に『法人営業バイブル』(PHP研究所)など。

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