2017年12月22日 公開
2023年03月23日 更新
紙一面に文字だけがずらっと並んだ資料は、ひと目見ただけで読む気がなくなるもの。相手に、より「直感的」に伝わる工夫をしたいところだ。そこで、ビジネスマンの知的生産研究に取り組む永田豊志氏に、複雑に入り組んだ情報でも、四角形と矢印だけでシンプルに伝えられる「図解を使った資料の作り方」をうかがった。
図解の最大のメリットは、見た瞬間に全体像が理解できること。ジャーナリストの池上彰さんの情報番組を見ていると、その効果がよくわかります。専門的な話になると、決まってフリップボードが登場し図解で説明が行なわれます。すると一見複雑な政治問題も、まるで子供のケンカのように、単純な構図ですんなり理解できるのです。
一方で、ビジネス文書でよく使われる「箇条書き」は伝わりにくい見せ方の最たるもの。情報の羅列にすぎず、一字一句を読まないと内容が理解できないからです。
言葉では伝わりにくい情報を一発で伝わる「図」に落とし込む──これを私は「図解通訳」と呼んでいます。万人にわかる形で全体の構造を「見える化」でき、しかも、視覚情報として右脳に働きかけるので、ビビットに記憶に残るのです。
図解通訳の基本ツールは「四角形」と「矢印」のみ。世の中の事象は、四角形と矢印の組み合わせでほぼ説明できるのです。
ベースはこの2つで十分ですが、さらに、どんな情報を相手に印象づけたいのかによって、応用ツールである「フレームワーク」を用いれば万全です。伝えたい情報を際立たせることができます。
更新:11月26日 00:05