2016年08月03日 公開
2023年05月16日 更新
40代になると、男女ともに糖尿病になる人が増えます。厚生労働省の2012年の「国民健康・栄養調査」によると、糖尿病が強く疑われる人の数は約950万人、可能性を否定できない人は1,100人に上ります。40歳以上に限れば、3人に1人は糖尿病もしくはその予備軍だというデータもあります。
糖尿病予備軍とは、「血糖値が正常よりは高いが、糖尿病と診断される値よりは低い状態」の人たちです。正常値は空腹時の血糖値が110㎎/dl未満で、食後の血糖値が140㎎/dl未満。糖尿病と診断されるのは、空腹時の血糖値が126㎎/dl以上、または食後の血糖値が200/dl以上です。この間にいるのが“予備軍”になるわけですが、会社の健康診断で「問題なし」と言われた人も安心はできません。一般的な健診では空腹時の血糖値しか測定しないので、食後の血糖値が上がりやすい“隠れ糖尿病”の人は見逃されているかもしれないからです。
しかも糖尿病は、ある程度進行するまで自覚症状がありません。典型的な症状とされる「のどが渇く」「体重が減って疲れやすくなる」などは、かなり進行した段階で現われるもの。知らないうちに病状を悪化させないよう、チェックリストで隠れ糖尿病のリスクを確認しましょう。
もし4項目以上当てはまったら、病院の内科で「ブドウ糖負荷試験」という検査を受けることをお勧めします。これは食後の血糖値の変化を正確に測るもので、ブドウ糖を摂取し、30分後、1時間後、2時間後などと時間を置いて、数回にわたり血糖値を測定します。
検査によって、自分が隠れ糖尿病だと判明したら、病気を進行させないよう、食生活を見直すことが大切です。まずは、食物繊維の多い野菜を多くとること。そして、血糖値の急激な上昇を抑える効果のある酢を使ったメニューを積極的に取り入れることなどです。
食べる順番にも気をつけましょう。最初に、血糖値が上がりにくい肉や野菜類をゆっくり食べ、最後に、血糖値が上がりやすいごはんやパンを食べるようにしましょう。
食品のカロリーやおおよその摂取量を把握しながら、食べすぎを防ぐことも必要。栄養の知識を身につければ、食事を楽しみながら血糖値をコントロールすることも可能になります。
1.肉親に糖尿病患者がいる。
2.肥満である。
3.40歳以上である。
4.運動不足である。
5.食べたいものを好きなだけ食べている。
6.お酒をよく飲む。飲むときは、よく食べる。
7.食事が不規則。
8.朝食を抜くことが多い。
9.甘いものが好き。
10.ストレスを溜めている。
※0~3は経過観察。4~6個なら医師に相談を。7個以上は、精密検査を受けてください。
更新:11月22日 00:05