また、異性との雑談で、あまり触れないほうがいい話題についても取り上げておきましょう。たとえば、男性が女性と雑談をするときには、「結婚」や「子供」の話題は避けたほうが無難でしょう。男性同士の雑談であれば、「お子さんはいらっしゃいますか」「いや、いないんですよ」程度で済ませることができても、女性にとって結婚や子供は、非常に重いテーマなのです。
また、女性が複数の男性と雑談をする際、「田中さんと鈴木さんとでは、どちらのほうが、ゴルフは上手なのですか」といったお互いの競争心を刺激するような質問は避けましょう。男性は女性が想像している以上に、勝ち負けにこだわる生き物です。それまで和気藹々としていた雑談の場が、途端に緊張感に満ちたものになるでしょう。
こんなことを言うと、「面倒くさいから、異性に話しかけないようにしよう」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
その気持ちも理解はできますが、逆に考えれば、「日本語の通じる外国人」とも言えるほど、考え方の違う異性との雑談は、あなたのコミュニケーション力を鍛える格好の場とも言えるはずです。
はじめから、異性と上手にコミュニケーションが取れる人は少数派です。頭も使いますから当然疲れますし、失敗もします。しかし、そこを我慢し、話法も興味関心も異なる異性との雑談を極めれば、あなたのコミュニケーションスキルは確実に上がっているはずです。
取材・構成 長谷川 敦
『THE21』(2016年5月号より)
同性とは上手に雑談できても、異性との雑談は難しいと感じる方は少なくないはず。お互いに相手の心理を汲み取れず、揉めることも少なくない。本書は、男女の基本的な思考の違いを解説したうえで、場面や目的に応じて互いにどう伝え合うべきかを説いた一冊。これで、異性ともめずに雑談ができるようになるかもしれない。
更新:11月27日 00:05