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男女別 異性との「失敗しない」雑談術

2016年05月23日 公開
2023年05月16日 更新

五百田達成(作家/心理カウンセラー)

そのひと言が相手をムッとさせる

 こんなふうに、男性と女性では雑談のスタイルが大きく異なります。ですから、男女の雑談が上手く噛み合わないのは当然のことなのです。

 男性はころころ変わる女性の話についていけず、「ああ、また話が横道にそれたよ」とイライラしがち。一方、女性は女性で「この人、いつまでその話題を続けるのかしら」「そのアドバイス、全然いらないんだけどな」とうんざりします。

 そこで大切なのは、男女で雑談の話法が異なることを理解し、お互いに歩み寄る姿勢です。

 たとえば男性の営業マンが、女性のお客様を相手に雑談をしていたとします。お客様が「私、花粉症がひどくて、今の時期は本当に困るのよね」と言い出したとき、「最近は花粉症も科学で治るらしいですよ。そもそも花粉症というのは……」などと、情報を提供しようとしてはいけません。女性は空気を読むのが上手なので、その場では「それ本当なの? 助かるわ」と言ってくれますが、内心全然助かったとは思っていないものです。

 その場では、情報提供したくなる気持ちをグっとこらえて、「花粉症ですか。それは辛いですね。私の妻も花粉症がひどく、かわいそうになってしまいますよ」といった共感の言葉で返すことがポイントです。すると、「ご結婚なさっているのですか」と、思わぬ話題に広がることも。

 逆に、男性上司を相手に、女性の部下が雑談をするときには、男性上司の話法に合わせます。花粉症の話題になったときには、「症状を軽くするためのオススメの方法はありますか」などと振れば、上司は嬉々としてアドバイスをしてくれるでしょう。

 また男性の先輩社員同士で、「ラーメンはどこの店が一番美味しいか」といった、いかにも男性的な雑談になったときは、女性の後輩社員はずっとそのテーマにつきあってあげましょう。

「ラーメンも好きだけど、私はパスタのほうが好きだな」といったテーマから逸脱した発言は、議論に白熱していた男性陣を興ざめさせてしまいます。

 ビジネスシーンの雑談で、上司やお客様などの立場が上の人の話法に、下の人が合わせるのは基本。同じように、異性との雑談でも、相手にレベルを合わせてあげましょう。

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著者紹介

五百田達成(いおた たつなり)

作家・心理カウンセラー

1973年生まれ。東京都出身。東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂、博報堂生活総合研究所を経て、2007年に独立。著書にシリーズ30万部超えの『察しない男 説明しない女』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など多数。米国CCE,Inc.認定GCDFキャリアカウンセラー。

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