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今、あなたがすべき「資産運用」とは?

2015年08月25日 公開
2023年05月16日 更新

泉正人(ファイナンシャルアカデミーグループ代表)

 

 さらに上のステージ(4)『自己完成型』やステージ(5)『長期安定型』は、お金の教養が十分にある人たち。年齢の2乗の貯蓄額(たとえば40歳なら1,600万円)があり、投資においては自分の成功パターンができていて、成果を出している人です。

 多くの人はステージ(2)~(3)で足踏みしています。知識を習得すれば、まだまだ資産が大きく増える可能性が高い。自分のレベルを見極めながら投資をし、次のステージに上がるための知識を身につけていきましょう」

 ファイナンシャルアカデミーを訪れる受講生にも、単に資産を増やしたいというだけではな総力特集「お金持ち会社員」の秘密く、「お金に対するリテラシーを上げたい」という人が増えているそうだ。

「今は、給料が右肩上がりに増える時代ではありません。一方で、もらえる年金はどんどん減っていく。インフレで物価が上がることで、手持ち資産は目減りする。沈没船に乗っているようなものです。だから、お金に対するリテラシーが低いと人生において損をする、と考える人が多くなってきているのです」

 

知識を増やすことは最大のリスクヘッジ

 知識を身につけることは、投資をするうえでのリスクヘッジにもなる。リスクヘッジと言うと、投資対象を分散させる資産分散や、投資するタイミングを分散させる時間分散が頭に浮かぶが、それよりも「知識分散」が重要だと泉氏は言う。

「知識を分散させること、つまり、多様な投資対象や投資手法などについて知識を習得すればするほど、投資のリスクが減ります。

 そして、さまざまな投資を実践してみて、市況に左右されない自分なりの成功パターンを見出すこと。それが見つかれば、『お金が減ってしまうリスク』はかなり低くなります。それよりも、分散投資をすることで『お金が増えないリスク』のほうが高くなりますから、自分が得意なところに集中投資するように切り替えることが、資産を増やす一番の近道になります」

 

ワクワクできるところを入り口にして始めよう

 投資に興味はあるものの、なかなか最初の一歩が踏み出せない。そんな人もいるだろう。それなら、自分が興味の持てるところから入ればいい、と泉氏。

「自分がワクワクできる取っかかりを探すのです。

 株式投資なら、株主優待から深掘りしていく人もいれば、データを扱うのが好きでチャートのテクニカル分析から入る人もいます。流行の商品に敏感なら、流行し始めたばかりの商品の製造や販売をしている企業の株を買ってみるのも良いでしょう。

 商品やサービスと株との両方を買える上場企業は数多くあります。気に入った商品やサービスを提供する企業の株を買うことで、商品やサービスだけでなく、その企業の成長も楽しめる。そうした視点で世の中を見ると、株式投資が身近で楽しいものになるでしょう」

ファイナンシャルアカデミーグループのホームページはこちら

《『THE21』2015年8月号より/取材・構成:西尾英子》

 

著者紹介

泉 正人(いずみ・まさと)

ファイナンシャルアカデミーグループ代表

一般社団法人金融学習協会理事長。日本初の商標登録サイトを立ち上げた後、自らの経験から金融経済教育の必要性を感じ、2002年にファイナンシャルアカデミーを創立、代表に就任。身近な生活のお金から、会計、経済、資産運用に至るまで、独自の体系的なカリキュラムを構築。東京・大阪・ニューヨークの3つの学校運営を行い、義務教育で終わらない「お金の教養」を伝えることを通じ、より多くの人に真に豊かでゆとりある人生を送ってもらうための金融経済教育の定着を目指している。

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