
なぜZ世代は、「厳しい上司」より「育ててくれる上司」
※本稿は、北 宏志 著『新しい任せ方の教科書 Z世代の部下が動き出す全技術』(ぱる出版)の内容を一部抜粋・編集したものです。
Z世代は自身の成長、つまりスキルアップやキャリアアップを重要視する世代です。一方で、かつての日本企業のように〝背中を見て学べ〞〝察しろ〞といった学び方は、彼らの不得意な部分です。
Z世代の部下を組織の戦力としていくためには、上司側が彼らに歩み寄る必要があります。つまり、上司側が自身の考えを変えることが必要です。その意識変革の筆頭が、「会社とは」「上司とは」という固定観念の転換です。
「会社とは」と聞かれて皆さんの頭に浮かぶのはどんな言葉でしょうか。「人生」「生活」「鍛錬の場」...さまざまな答えがあるでしょう。
Z世代の若者にとって、会社とは「学校」です。研修などを受講させ、成長させてほしい。丁寧に仕事を教えてほしい。がんばったら褒めて認めてほしい。こういった考え方をするのが、Z世代の若者たちの特徴です。
会社は、学びを〝与えて〞くれる場。逆に言うと、自ら〝学ぶ〞場ではないということになります。上司が〝背中を見て学べ〞〝察しろ〞と思って接していると、部下は「上司は何も教えてくれない」という発想になるわけです。
このような考え方のギャップを埋めるためにも、上司は〝会社は学校〞だと認識を改める必要があります。
もう1つ、「上司とは」も、上司世代が持つイメージと、Z世代の若者が持つイメージとでは大きく異なります。上司とは、「理想像」「従うべき存在」「厳しい」...皆さんの頭にはこのようなイメージが浮かぶかと思います。
一方、Z世代の若者にとっての上司像は、「よく働き、よく遊ぶ」。仕事面で言えば、丁寧に仕事を教えてくれて、言動が一致している上司に憧れます。
プライベート面では、趣味や家族との時間を大切にしている上司ですね。逆に、猛烈に残業し、休みも返上して働いて成果を出している上司の姿を見ても、「ああはなりたくない」と感じるだけで、憧れることはありません。
まとめると、理想の上司は「成長を促す教育者」。会社が学校であるのと同様に、Z世代の若者たちは上司に〝先生〞のように伴走し、自らを成長させてくれることを望んでいるのです。
このように、上司世代とZ世代の若者とは、会社や上司に求めるものが大きく異なります。会社や上司に対する価値観が一致していないうちは、部下が成長する土台も整いません。上司側が自身の認識をZ世代に寄せることができて初めて、良い関係を築くスタートラインに立てるのです。
皆さんはこのことを肝に銘じ、部下の成長を促す良き先生になっていただければと思います。
更新:10月07日 00:05