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トレーナーが教える、体脂肪を減らすための「外食・コンビニ食」の選び方

2026年05月22日 公開

森拓郎(フィットネストレーナー)

ランチ

筋肉量を維持しながら体脂肪を落とすには、食事の管理が欠かせません。筋肉のエネルギー源となる糖質はしっかりと確保しつつ、1日300kcal程度のアンダーカロリーを目指すのが着実なダイエットのポイントです。

本稿では、書籍『筋肉をつけて脂肪を減らす やせるしくみ化』より、脂質を抑えるコツに加え、外食やコンビニでも迷わないメニュー選びの秘訣を解説します。

※本稿は、森拓郎著『筋肉をつけて脂肪を減らす やせるしくみ化』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

体脂肪はエネルギー不足によって分解される

体脂肪が少なくて筋肉が多ければ、引き締まって健康的。スタイルもよく見えるとなると、体脂肪をなんとか落としたいと思いますよね。

では体脂肪はどのように減らしていくのか。体脂肪は、基礎代謝量が上がったり、筋肉量が増えたりするといきなり燃焼するわけではありません。いったん分解されてから燃焼します。

脂肪の分解はエネルギーが不足したときに起こります。このとき血糖や肝臓に蓄えられたグリコーゲン(糖質が分解されたもの)を使います。それでも足りないと、脂肪細胞に蓄えられた中性脂肪を使います。

その際にさまざまなホルモンが脂肪を分解する酵素に作用して、脂肪細胞から分解された遊離脂肪酸が血液中に放たれます。そして筋肉やそのほかのエネルギーを欲している細胞に運搬され、エネルギーとして使われることで体脂肪は長い道のりを経てようやく燃焼。その結果、脂肪は水と二酸化炭素に分解され、呼気や尿、汗として排出されます。ここでようやく「体脂肪が減る」ことになります。

 

脂肪は分解されても代謝できないと再び脂肪になる

体脂肪が燃焼する道のり

エネルギー不足になれば体脂肪の分解が進むということであれば、朝食前の空腹時に運動する、何も食べずに激しい運動をする、1食抜くなど、「摂取エネルギーを大幅に減らせば案外簡単に体脂肪を減らせるのでは」と思ったかもしれません。そうすればたしかに脂肪分解は進みます。

しかし、問題は、脂肪分解を促すホルモンは、実は同時に筋肉も分解する作用があること。過剰な食事制限は、筋肉を減らす要因にもなるのです。さらに、食べる量を減らしすぎるデメリットはそれだけではありません。

短期間で体脂肪を減らそうとすると、過剰に脂肪分解が促され、遊離脂肪酸が細胞を攻撃します(※1)。特に心臓へ負担をかけることにもなりとても危険(※2)。また、血中に脂肪酸が多いとインスリンの効きが悪くなるため、血糖値が上がりやすくなります。

そしてもっと問題なのが、脂肪が分解されたのに、それを代謝するエネルギーが足りないと、分解された脂肪酸は、残念なことに脂肪に再合成されてしまいます。つまり、摂取エネルギーが少ないまま脂肪分解をしても、代謝が低くなって脂肪再合成を繰り返してしまいます。そのような人は、内臓やお腹まわりに脂肪がつきやすく、下腹ぽっこりや脂肪肝のリスクも高くなります。

 

(※1) Unger RH & Orci L. Int J Obes Relat Metab Disord 2000;24(Suppl 4):S28–S32.
(※2) Lopaschuk GD et al. Circ Res 2010;107:367–378.

 

1日1500kcalのエネルギー摂取を目指す

1日1500kcalの食事量

体脂肪を減らすフェーズでは、筋肉量を維持しながら体脂肪を減らすことが大切です。そのため、ただ量を減らすだけではなく、筋肉へのエネルギーが不足しないようにすることが大切。しっかり食事で糖質を摂りながらも、1日300kcal程度、摂取エネルギーより消費エネルギーを多くすることがポイントです。

目安は基礎代謝量プラス300kcal。基礎代謝が1200kcalなら、摂取カロリーは1500kcal。基礎代謝量を下げないようにしながら、筋トレは継続します。運動量の多い人なら、100~200kcal多くても問題ありません。

 

脂質の摂取量を意識する

脂質を抑えるポイント

ご飯やいも類を抑えるだけで、摂取エネルギーをかなりカットできます。しかし、糖質を減らしすぎてしまうと代謝が落ちるので、全体の摂取エネルギー量の半分以上はキープして。

摂取エネルギーを減らすコツとして、脂質の摂り方に目を向けましょう。脂質は肉や魚、ドレッシングにも含まれていて見た目だけでは把握しづらいので、面倒でも摂取カロリーを記録するアプリなどを使うのがおすすめ。厳密には算出されなくても、自分の食事の傾向が分かるので、対策がしやすくなります。

 

外食やコンビニ食は選び方にコツがある

外食やコンビニ食の選び方のコツ

外食やコンビニを利用する場合の、選び方のコツを紹介しましょう。

まずは全体量の把握です。1食につきたんぱく質は手のひら1枚分、脂質は調理油大さじ3分の1 、ご飯はこぶし1個分、野菜や海藻の小鉢一杯。これくらいの内容を目指すことをイメージしておくと、外食やコンビニでも選びやすくなります。

コンビニやスーパーで惣菜を買うときは、エネルギー表示だけでなく、栄養成分表示もチェックを。脂質やエネルギー量の高さを意識しやすくなります。

 

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