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【この文房具に注目!】『metacil light knock』(サンスター文具)

2023年04月12日 公開
2024年04月12日 更新

文房具朝食会・猪口フミヒロ

『metacil light knock』(サンスター文具)

削らなくても書き続けられて、ペン先の収納もできる「鉛筆」

こんにちは! 文房具ブロガーの猪口フミヒロです。

鉛筆を削らずに使えたら、なんと便利だろうと思ったことはありませんか。

僕は、子どもの頃は、コツコツとナイフで鉛筆を削ることが大好きで、あまり苦にならなかったのですが、大人になってからはとても面倒に感じるようになり、鉛筆を使わなくなりました。

でも、鉛筆はデッサンや屋外での写生などにとても便利です。削らずに使える鉛筆があれば......、と思っていたところ、2022年6月に発売されたのが「metacil(メタシル)」でした。

鉛筆の芯は一般的に「黒鉛」と「粘土」の混合品を焼成して作っているのに対し、metacilは金属と黒鉛を混ぜた特殊芯でできています。ですから、書いても減るスピードが驚くほど遅く、長い時間、metacilは書き続けることができるのです。

それだと消しゴムで消せないんじゃないか、と思われるかもしれませんが、大丈夫。ちゃんと消しゴムで消せます。

特にデッサンなどでは、描いては消し、消しては描き、という行為を繰り返したいはず。納得できる作品を作り上げるのはなかなか難しいですからね。metacilなら、思い切り紆余曲折しながら描くことができます。

metacilは重量感があり、低重心で書きやすいところも気に入っていました。でも、唯一の弱点が、ペン先をしまえないこと。ペンケースに放り込んでカジュアルに使うのは難しい筆記具だったんですよね。

ところが、その弱点を克服した商品が、metacilのシリーズとして2022年12月に発売されました。それが、今回ご紹介する「metacil light knock(メタシル ライト ノック)」です。

metacil light knockはノック式でペン先が収納できるため、ペンケースに入れても他のものとペン先が触れ合うことなく、綺麗に使い続けることができます。

芯はmetacilとは違う特殊芯を使用しています。筆記可能距離はmetacilの16kmよりも短い5kmですが、「ペンケースに入れて持ち運びたい」というニーズに応えています。

好きなイラストを描き続けたり、水彩画の下書きを集中して描いたりするのに、metacil light knockは最適です。話のネタにもなると思いますので、是非、このお手軽な商品をお楽しみください。

欲を言えば、濃さが現状のH相当から2B相当にまで上がったら、もっと爆発的に売れると思います。でも、その発明はもう少し先の話でしょう。当面はこの濃さでmetacil light knockを楽しく使っていきたいと思っています。

鉛筆は子どもが使うものだという思い込みを捨てて、大人になった僕たちもこんな便利な商品を知っておき、集中力を切らさずに書き続けたいときに使ってみてはいかがでしょうか。とってもナイスなアイテムです。

《写真提供:サンスター文具〔株〕》

 

著者紹介

猪口フミヒロ(いぐち・ふみひろ)

文房具朝食会@名古屋主宰

文房具朝食会@名古屋を主催。普段は真面目なサラリーマンですが、休日は「文房具」に全力投球。文房具ブログ『本と文房具とスグレモノ』を11年以上毎日更新する鉄人ブロガーであり、東海地区のテレビ、雑誌に頻繁に顔を出して文房具についてコメントしています。

「文房具朝食会」とは、文房具好きが休日の朝に集まって、好きな文房具やその使い方をプレゼンしたり、意見交換をしたりする交流会。文房具メーカーや雑誌編集部との共催なども行なっている。

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