最後にもう一つだけアドバイスを。失敗や挫折に直面したら、その失敗を書きとめておく習慣をつけましょう。
なぜ挫折したか、どうダメだったか、どう工夫したらマシになったかを「失敗ノート」に連綿と記録していくことで、失敗を回避し、乗り越えるための「道具箱」が出来上がっていきます。
気が進まない作業なのは確かですから、このメモは「たったの一行でもOK」といったゆるいルールがいいですね。
私自身、今まで無数の挫折を経験したからこそ、『独学大全』を上梓することができました。私が成功ばかりの有能な人間だったら、この本はせいぜい100ページくらいにしかならなかったことでしょう。
気軽に学び始め、どんどん挫折し、その記録を書き溜めていく。失敗ノートは「私はこういう人間」という、自分についての教科書にもなります。なんなら、それが生まれるだけでも十分に素晴らしい成果と言えるのではないでしょうか。
【プロフィール】読書猿(どくしょざる)
ブログ「読書猿Classic:between/beyondreaders」主宰
幼い頃から読書は不得手だったが、自分自身の苦手克服と学びの共有を兼ねて、1997年からインターネットでの発信(メルマガ)を開始。2008年にブログ「読書猿Classic」を開設。古典から最新の論文まで、先人たちが残したありとあらゆる知を独自の視点で紹介し、人気を博す。現在も昼間はいち組織人として働きながら、朝夕の通勤時間や休日を利用して独学に励んでいる。著書に『アイデア大全』『問題解決大全』(共にフォレスト出版)、『独学大全』(ダイヤモンド社)などがある。
※(『THE21』2022年7月号特集「40代・50代で必ずやっておくべき『学び直し』」より)
更新:04月05日 00:05