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【この文房具に注目!】『能率手帳ゴールド』(日本能率協会マネジメントセンター)

2021年04月12日 公開

文房具朝食会・おりひか いくお

能率手帳ゴールド

伝統的なビジネス手帳で贅沢な筆記体験を

 今回紹介するのは、ビジネス手帳として著名な「能率手帳」の高級版「能率手帳ゴールド」です。

 日本は世界的にも稀な手帳大国であり、膨大な種類の手帳を一年中文具店や書店で購入することができます。

 手帳の大きさだけ見ても、名刺サイズ~A3サイズまで様々な手帳が存在するのですが、「手帳」というと手のひらサイズで黒い表紙のビジネス手帳を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

 その手帳の原型イメージの源の一つが「能率手帳」です。

 1942年創立の日本能率協会は、生産技術を中心としたコンサルティング企業であり、第二次世界大戦後の復興・成長期において重要な役割を演じてきました。

 生産性向上・能率向上の意識を企業の従業員に深く浸透させるためには時間管理が重要と考え、1949年、日本初の時間目盛入り手帳「能率手帳」を生み出しました。

 左ページに1週間分の横軸スケジュール欄を、右ページにメモ欄を備えた「ホリゾンタルレフト式」と呼ばれる形式で、手帳の週間スケジュール形式としては「バーチカル式」と人気を2分しています。

 現在、手帳関連事業は、1991年に分離独立したグループ企業の日本能率協会マネジメントセンターが担当しており、女性向けカジュアル手帳「PAGEM」やシステム手帳「Bindex」など、複数ブランドで多くの手帳を販売しています。

 能率手帳シリーズもブランド名を「NOLTY」に改めていますが、能率手帳の原点ともいえる、手のひらサイズに「ホリゾンタルレフト式」の手帳は「NOLTY 能率手帳」シリーズとして名を留めています。

 その「能率手帳」ですが、長年継続的に愛用する方が多いということもあり、1963年以降は高級版「能率手帳ゴールド」も販売しています。見た目の高級感もさることながら、使い勝手も素晴らしいものがあります。

 カバーには本革「羊皮(ヤンピー)」を採用し、吸い付くような手触りとページめくりを妨げないしなやかさを備えています。

 用紙は、薄く軽いにもかかわらず裏抜け・裏移りしづらい能率手帳ゴールド専用用紙で、クリームの紙色に緑の印刷色も目に優しく大変心地よいです。

 冒頭でも述べたように、数多くの手帳が存在するなかで、自分好みの手帳を選び出して愛用されている方も多いと思いますが、それとは別に一度はこの「能率手帳ゴールド」の使い心地を体験してみて欲しいと思います。

《写真提供:〔株〕日本能率協会マネジメントセンター》

著者紹介

おりひか いくお(おりひか いくお)

文房具朝食会メンバー

手帳と、それに関連する文具・デジタルガジェットの愛好団体「日本手帖の会」代表。
交流の場「手帳サロン」、ものづくりワークショップ「手帳メイク」、書き比べ「手帳総選挙」等のイベント開催や、書籍監修、企業・学校向け講座、海外交流等の活動を実施。
日本は世界にも稀な手帳文化の国と考え、多くのユーザーやメーカー等関係者をつなぐ活動を進めています。

「文房具朝食会」とは、文房具好きが休日の朝に集まって、好きな文房具やその使い方をプレゼンしたり、意見交換をしたりする交流会。文房具メーカーや雑誌編集部との共催なども行なっている。

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