2020年03月27日 公開
2023年02月21日 更新
以上を実行するうえで、注意すべきポイントが何点かあります。
まず、ステップを省略しないこと。例えば現状を把握できたら、すぐに解決策に行きたくなるものですが、それは間違いの源です。あるべき姿の共通認識ができていないとそれを実現する策は立てられませんし、原因を特定しないと適切な策を当てはめられません。
各ステップを「混ぜない」ことも大事です。
現状を挙げるとき、「こんなことになるのも、○○だからだ」などと原因を誰かが口走り、そこから第3ステップの「原因究明」に話が流れてしまう、といったことがままありますが、そんなときは「その話、あとで教えて」と言うふうに交通整理することが必須。
ステップごとに「洗い出す→絞り込む」を4回、繰り返しましょう。
さて、それでも最後の合意形成ではたいてい揉めます。「納得度が大事」とはいえ、全員を100%納得させるのは至難です。そもそも、合意形成には3つの種類があります。第1が多数決、第2が全会一致、第3はリーダーによる一任です。
このうち多数決は少数排除の論理であり、納得度ゼロの人を生み出すため、この場面では不適切。そして全会一致も時間がかかりすぎて至難となれば──
最終的には決定権のあるリーダーに一任するしかありません。ファシリテーターがその任に当たることも多いでしょう。ただし、リーダーに権限があるからと言って、メンバーの意見を聞かずに決めては、ただの暴君と
なり、メンバーの納得度は高まりません。
時間内は全員から意見を引き出し、全会一致を目指す。もし時間内にまとまらなければ、最後はリーダーが結論を出すという2段階の合意形成ス
テップを踏むことが最適解です。
その際は、会議の冒頭でそれを周知させておくことが大切。
「これから皆の意見をとことん引き出すが、万一時間内に一致しなければ、結論はリーダーに任せてほしい」旨を告げ、そのルールに賛成してもらうのです。そうすれば結論がどう出るにせよ、納得度を保持できます。
更新:11月25日 00:05