これを、相手のキャラクターを把握した上で、タブーな話題にまで踏み込めるようになると、もう少し「仲間感」のある会話になります。
A 「先輩、今日も結構、遅くなりましたね」
B 「そうだね。嫌になるね。連日こうだと」
A 「いい会社見つかったら、正直、すぐにでもやめたいです(笑)」
B 「すごいこと言うな! でも、その気持ちわかる! とはいえ、いざ転職を考えると、うちの会社も悪くないんだよな~」
A 「ですよね。他は、残業代も出ないようなところもあるらしいですからね」
B 「もう、日本は終わってるよな! ヨーロッパみたいに、何週間か有給もらって、バカンスとか行きたいな~」
A 「僕ら、薄い顔に生まれちゃったんだから、そこはあきらめましょう(笑)」
B 「原因はそこじゃないだろ! あはは!」
A 「そこですよ! じゃあ、お疲れ様です」
B 「うっす! お疲れ様〜」
こちらの雑談では、「会社やめたい」というタブーな話題をきっかけに、会話が盛り上がっています。最初の会話例とは大きな違いで、先輩と後輩の関係の近さを感じます。
インプロの舞台でもそうなのですが、頭の中に「このトピックはNG」などと制限がかかった状態では、絶対に失敗しないようにと、守りに入った会話しかしなくなります。その結果、ややよそよそしい展開の会話になってしまいます。
雑談も一緒で、お互いにキャラクターを把握した相手であれば、あえてタブーな話題を仕掛けてみてください。表現のリミットがなくなり、より自由な発想で雑談ができるようになって、仲間感のある会話ができるようになるはずです。
更新:11月23日 00:05