2019年09月10日 公開
2023年02月24日 更新
【解説】
さて、どのようなアクションがあがったでしょうか?
以下のチェックポイントにしたがって、皆さんの思考の癖を確認してください。
まず一つ目のチェックポイントですが、皆さんがあげたアクションを大きく二つに大
別してみてください。
一つは、
(1)「ドローンについて調べる」というその依頼事項を実行することを前提として、それをどうやって「具体的に」「実行するか」に関してのアクションです。例えば、
・アメリカの導入事例をネットで調べる
・海外の入門書の電子書籍を読む
・試しに安いドローンを自分で購入してみる
といったことです。
そしてもう一つは、
(2)「なぜドローンについて調べる必要があるのか?」と問題そのものに一度疑問を呈して、依頼のそもそもの目的を確認するためのアクションです。例えば、
・「その調査結果を何に使うのか」を依頼主に確認してみる
・調査目的が何かの仮説を立てる
といったことです。
多くのアクションは(1)のタイプだったと想像しますが、中には(2)の方向性で「そもそもの目的を確認する」といったアクションをあげた人もいるかもしれません。
これは皆さんの思考回路が、具体性、実行重視のHow志向か、目的重視のWhy志向かのチェックです。もちろん、メタ思考に近いのはWhy志向のほうです。
このように、問題解決におけるメタ思考とは、いきなり問題を解き始めるのではなく、まず「問題そのものについて」考えることを意味するのです。問題そのものを上から見てみるというイメージがわかりやすいでしょうか。
要するに、与えられた問題を疑わずに「それありき」と考えてアクションを起こし始めるか、「そもそもこの問題でよいのか?」と疑ってかかるかの違いということです。
メタの視点が持てないと、問題そのものの世界にどっぷりつかってしまい、あたかもそれが世界のすべてであるかのような錯覚をしてしまいます。つまり、「問題の外側」があることや、「他にもやるべき問題がある」ことなどにはまったく気づきもしないのです。
更新:11月24日 00:05