このような話を聞いても、「やっぱり1000万円単位の買い物は恐い」「何十年もかけてローンを返すのは負担だ」という人もいるだろう。そんな人に適した不動産投資の形もある。
「その代表格が、J-REITです。ファンド組成会社が多数の投資家からお金を集めて複数の不動産を取得し、その家賃収入から経費などを差し引いたお金を投資家に分配する、という金融商品です。投資対象となっている不動産には、ホテル、オフィスビル、倉庫、海外の不動産など、様々な種類のものがあります。J-REITは証券取引所に上場しているので誰でも購入できますし、数万円程度から気軽に始められるのも魅力です。上場の際に審査を受けているのも、安心できるポイントでしょう。一方で、株のように価格が変動するというリスクがあります」
また、一つの不動産について小口の投資家を多数募る、不動産小口化商品というものもある。
「こちらは金融商品ではなく、不動産特定共同事業法(不特法)という法律に基づいた商品です。こちらも、少額から低リスクで始められます。しかし、J-REITのように厳しい審査を受けているわけではなく、中には投資家への利益の分配が遅延したりするものもありますから、注意も必要です。やはり、どのような場合でも、リスクを知って投資判断をすることが大切です」
※午堂氏も登壇する「不動産投資セミナー」が、9月21日(土)13時~、PHP研究所東京本部(東京都江東区豊洲5-6-52 NBF豊洲キャナルフロント)にて開催されます。詳細についてはこちらをご覧ください。
《取材・構成:林 加愛》
《『THE21』2019年9月号より》
更新:11月22日 00:05