2019年10月17日 公開
2023年01月11日 更新
稼ぎ頭が「ぬれ煎餅」。ユニークなイベント列車を走らせ、経営が厳しいことを逆手に取り「(経営が)まずい棒」なるお菓子を発売……。千葉県銚子市を走る「銚子電鉄」は、日本で一番有名なローカル鉄道かもしれない。そんな銚子電鉄が今、チャレンジしているのが映画だ。
数々のユニークな施策を先導する銚子電鉄社長の竹本勝紀氏と、銚子電鉄の数々のイベントに関わり、今回の映画でも原作を務めた寺井広樹氏に対談してもらった。
──この冬に銚子電鉄を舞台にした映画『電車を止めるな!』が封切られます。どこかで聞いたようなタイトルですが……?
竹本 銚子電鉄では2015年の夏から世界初の「お化け屋敷電車」を走らせています。そのプロデュースをしてもらっている寺井さんと話しているうちに、今回の映画の話が出たんです。
寺井 それが昨年の11月頃ですね。低予算映画ならできるのでは、という話になりました。
竹本 実は『超C(銚子)級エンターテインメント映画』というキャッチコピーを思いつき、それが言いたかっただけという理由もありますが(笑)。
寺井 それから2カ月ほどで原作となる小説(6月に刊行)を書き上げました。今回の映画のテーマは、このお化け屋敷電車がモデルになっています。
竹本 銚子電鉄は常に資金不足で、日々なんとか「電車を止めない」よう努力しています。今回のタイトルもそこから来たわけで、パクリではありません。
寺井 あくまでリスペクトですよね。パクリスペクト。
竹本 パクリってつけちゃだめじゃない(笑)。以前、それで痛い目にあっているんだから。
寺井 「まずい棒」ですね。
竹本 これも寺井さんと共同で開発した商品です。「経営状況がまずいから、まずい棒」。
寺井 発売前からネット等で大いに騒がれたことで、いろいろと問題になりましたよね。
竹本 ええ、詳細はあまり言えませんが……今では100万本を超える大ヒットになっています。当社は鉄道会社でありながら、ぬれ煎餅とまずい棒が経営を支えているのです(笑)。
更新:11月25日 00:05