2019年02月19日 公開
2023年03月10日 更新
英語では子音が強調され、母音が弱まる結果、日本語にはない音の波=一種の「流暢な調子」が生まれ、それが発音のギャップとなる。聞こえない原因となる以下の5つのポイントを押さえよう。
①名詞やそのかたまりは一音節で響く
例えば「Train」という単語を、「トレイン(Tおrえいn)」と言うように母音を逐一拾って発音するのが日本語の発音。これがクセになっていると、「トレイン」と聞こえるはずのものが「trn」という一瞬の響きで終わってしまうので、戸惑うことになる。流暢な英語では母音が弱くなるため、予測以上に短い発音になることを心得よう。ちなみに「This train」の場合も「thtrn」と一音節で響く。
②主語と動詞は一音節のように響く
母音の比率が大きい日本語の感覚では、「She runs」を「シー・ランズ」というように分割して読みがち。しかし英語ならここは「Shrns(シランズ)」と一音節。「Should we leave?」も「シュッド・ウィ・リーブ」ではなく「Shldwlv(シュドゥィリブ)」と一気に読まれ、「leave」だけしか聞き取れない、といったことが起こる。主語と動詞はつながって「一瞬で終わる」とあらかじめ認識しておこう。
③前置詞は後ろの単語につながる
母音の比率が大きい日本人の英語は、「in the box」を「イン・ザボックス」というように前置詞を単独で意識する傾向があるが、英語の発音は「nthbx(ンザボックス)」に近い。「for」や「from」も要注意。「フォー」「フロム」のように「オー」の音を意識していると、実際の発音と頭の中のギャップが大きくなり、聞き間違うモトになる。会話では「for」は「フ」、「from」は「フム」。「for you」は「フユ」、「from Japan」は「フムジパン」のように聞こえてくる。
④母音が前の音につながる
リエゾンとは、単語と単語が連結する現象のこと。英語の場合、母音(a、e、i、o、u)は、前の語の末尾と連結するのが特徴。「is a」なら「イズ・ア」ではなく「isa(イザ)」となる。流暢な英語ではこのリエゾンが頻繁に起こるので、一単語ずつ区切って意識しがちな日本人は違和感を覚えやすい。例えば「He is arriving」は「Heisa rriving(ヒーザライビング)」となるが、このとき連結部の母音は暗く発音されるため、「ドライビング」に聞こえる、などの誤解が起こりがちだ。
⑤子音が後ろの音につながる
子音のうち特に「t」と「d」は、その後ろの語の頭と連結して読まれて印象が変わり、発音のギャップが生まれる。例えば「red roses」は「レッド・ローズイズ」ではなく「re droses(レッ・ドローズィズ)」の感覚に近い。これを心得ておくと、「can とcan’tが聞き分けられない問題」もかなり解決する。「He can’t go」なら、「can」ではなく、次の「go」を意識するのがコツ。ネイティブの発音をよく聴くと、「He can tgo(ヒキャン・トゥゴ)」となり、「go」の頭に小さく「t音」がくっついているのがわかるだろう。
更新:11月25日 00:05