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「不動産投資」始める前に必ず知っておくべきこと

2018年09月20日 公開
2023年03月14日 更新

寺尾恵介(不動産投資家/『満室経営新聞』編集長)

 

中古アパート/努力次第で高利回りに

 区分マンションよりも高い利回りを取りたい。けれども、投資できる金額は限られている、という場合は、中古アパートを買うのがいいでしょう。私も、初めて買った物件は、1,980万円の築16年のアパートでした。

 購入価格は数千万円のものが多いですが、今は低金利なので、4,000万円を20年ローンで借りても、月の返済額は約20万円です。

 ただし、区分マンションと違って、黙っていても入居者が決まるというわけにはいきません。

 インターホンやキッチンの蛇口などを新しいタイプのものに交換する。和室を洋室に変える。建物の名前を格好の良いものに変える、というように手を加えて、物件の価値を自分で高める必要があります。

 こうした「経営努力」に加えて、入居者をすぐに見つけてくれる管理会社を選び、良好な関係を築くことも重要です。

 管理会社にも、つきあいたいお客と、それほどでもないお客がいます。

 どんなお客とつきあいたいか、ご自身の仕事で考えてみてください。大口のお客はもちろんですが、そうでなくても、連絡がすぐについたり、判断のスピードが速かったりすれば、つきあいやすいでしょう。

 管理会社も同じです。修繕費が必要になったりトラブルが生じたりしたときに、連絡をすれば、すぐに対応してくれるお客の物件のほうが、入居者をつけたくなるものです。

 もちろん、熱心さや人柄も関係してきます。

 管理会社と話をするときは、「この『貸家業』のリーダーは自分だ」という気持ちで振る舞うべきだと、私は思っています。空室を出さないという、同じ目標に向かって進むチームの一員だと思ってもらうことが大切だからです。

 よく「地域平均の空室率」を気にする人がいますが、空室になるかどうかは、こうした労力をかけるかどうかによるのであって、地域平均など関係ありません。

 実際、私が持っている物件の中には、地方の田んぼに囲まれたアパートもありますが、そんな条件でも、空室率が10%を超えることはありません。

 このように、努力次第で高い利回りを狙える中古アパートですが、デメリットは、RCに比べて銀行の評価額が低いこと。担保にしても、あまり大きな金額は借りられません。アパートだけでは、規模の拡大に限界があります。

 

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著者紹介

寺尾恵介(てらお・けいすけ)

不動産投資家/『満室経営新聞』編集長

1973年、愛知県生まれ。早稲田大学法学部卒。住友海上火災保険〔株〕(現・三井住友海上火災保険〔株〕)在職中に、不動産投資をスタート。3年半で年間の家賃収入を5,000万円にまで拡大し、サラリーマンを卒業。現在は174戸の賃貸用物件を保有し、年間の家賃収入が1億円を超える規模まで拡大した。賃貸業の傍ら、大家さん向けの無料WEB情報誌『満室経営新聞』の編集長として、また個人としてもブログやメールマガジンを通じて、不動産投資の情報提供を行なっている。不動産業界では、ブログのハンドルネーム「投資家けーちゃん」として有名。著書に『フツーのサラリーマンですが、不動産投資の儲け方を教えてください!』(ぱる出版)がある。

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