2018年06月22日 公開
2024年06月27日 更新
仕事が忙しく働き盛りの40代は、つい運動不足になりがち。運動の大切さはわかっていても、なかなかその時間が取れないビジネスマンは多いだろう。このままでは、太って見た目が悪くなるだけでなく、筋肉量の減少からさまざまな健康リスクを引き起こすことになる。そこで、パーソナルトレーナーとして活躍する松井薫氏に、いつでもどこでも簡単に実践できる「5秒筋トレ」を教えていただいた。
急に体重が減りにくくなり、お腹がぽっこりとしてきた──。いわゆる「中年太り」と呼ばれるこの現象は、筋力の衰えによる基礎代謝量の低下が原因と考えられています。
基礎代謝とは、心臓を動かす、体温を維持するといった、生きるうえで最低限必要な活動のこと。そこで消費するエネルギーは筋肉があるほど多いのです。ところが、とくに運動をしなければ20代以降およそ一年に0.5~1%のペースで筋肉量は減っていき、40代以降はその落ち込みが大きくなります。
消費するエネルギーが年齢とともに低下するにもかかわらず、若い頃と同じように飲み食いをすれば、摂取したエネルギーは消費を上回る。その結果、余分なエネルギーが脂肪として蓄積されてしまうのです。
肥満が高血圧や高脂血症、糖尿病、脳梗塞、腎臓病、心筋梗塞などの病気を招きやすいことは、皆さんもよくご存じのはず。加えて近年では、肥満によるコレステロール値の上昇が、認知症のリスクを高めることも指摘されています。
筋肉量の低下による悪影響は肥満だけではありません。たとえば、背骨を支える筋肉の衰えによる腰痛。悪化すれば、骨と骨のクッションである椎間板が衰えて、圧迫骨折を起こしやすくなります。さらに、膀ぼう胱こうや腸などを支えている骨こつ盤底筋が衰えれば、尿意を催したときに我慢できなくなる。これらは、高齢者の病気というイメージがありますが、最近では40代にも多く見られます。
更新:11月22日 00:05