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1分の積み重ねで合格を目指す「超・効率」勉強法

2018年06月08日 公開
2023年01月30日 更新

吉田穂波(医師/医学博士/国立保健医療科学院主任研究官)

目標を達成する人の勉強法4

1.早めの期日設定

資格試験を受けるなら、1年後や2年後といった余裕のある目標設定よりも、「ちょっと難しいかな」と思うくらいに前倒しして、半年後くらいの受験を目標にするのがよい。試験まで時間があればそのぶんダラダラ中だるみしてしまいがちだが、期間が短ければ、「それまでになんとかしなければ」という危機感と締め切り効果で集中力がアップすることは間違いない。

 

2.スケジューリング

限られた時間で勉強効率を上げるには、「毎日30分勉強する」と時間を指標にするのではなく、「毎日30問解く」のように量のノルマを設定するのが効果的。日によっては時間が足りなくても、とにかく最後まで解く。問題に触れるだけでも勉強になるし、「答えは何だったのだろう」という心残りが、ちょっとしたスキマ時間を見つけて、もう一度見直そうとするモチベーションにつながるのだ。

 

3.問題集の解き方

スキマ時間を活用するなら、問題集は1冊と決めて、それをとことん使い倒そう。最初から最後まで解くのは1回目だけ。間違った問題に大きく×や?などの印をつけ、2回目以降は間違えた問題だけを解き、印がなくなるまで繰り返す。同じ問題集を出来るまで解くことで、目に見える形でミスが減り、最終的にはすべて制覇したという達成感が得られる。また、問題集を1冊持ち歩けば良いので、スキマ時間に解きたい問題をすぐに見つけられ、時間を短縮できる。

 

4.覚え方

眺めているだけでは覚えられないという人は、「書いて覚える」「聞いて覚える」「声に出して覚える」など、五感を総動員した暗記法を試してみるのもお勧め。たとえば、覚えられない英単語をノートやタブレットに書き出すと、見て覚える視覚刺激に、「書く」という体感刺激が加わり、脳が活性化するという。また、英単語を声に出すと、その声を自分の耳で聞く聴覚刺激が加わり、さまざまな感覚を通じて記憶が定着する。

 

《『THE21』2018年7月号より》

著者紹介

吉田穂波(よしだ・ほなみ)

医師・医学博士

医師・医学博士・公衆衛生学修士。神奈川県立保健福祉大学ヘルスイノベーションスクール設置準備担当教授。1998年より聖路加国際病院で臨床研修ののち、名古屋大学大学院で博士号取得。ドイツ、英国、日本での医療機関勤務を経て、2008年ハーバード公衆衛生大学院入学。卒業後、同大学院のリサーチ・フェローとなり、少子化研究に従事。東日本大震災では産婦人科医として妊産婦と乳幼児のケアを支援。17年より神奈川県技幹。「人生百歳時代」をどう生きるか、産官学、市町村等と連携し、社会人がヘルスケア分野とビジネス分野を学べる大学院「ヘルスイノベーション研究科(19年開校予定)」の立ち上げに携わる。

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