2018年05月16日 公開
2023年03月16日 更新
「できる人」はどんな机で仕事をし、どんな整理術を心がけているのだろうか。ここでご登場いただくのは「断捨離」で知られるやましたひでこ氏。不快な環境で仕事をすることは生産性を下げるだけでなく、疲労感や倦怠感にすらつながると指摘するやました氏に、オフィスを見せていただくとともに、その「整理術」をうかがった。
「デスクが整理整頓できていない人は仕事もできない」とは、よく言われることだ。ただ、「断捨離」の概念を世に広めたやましたひでこ氏は、むしろ「引き出しの中」にこそ仕事力が表われると語る。
「仕事は選択と決断の連続です。モノの要不要を判断できずに先送りする人は、まさに仕事ができない人の典型。しかし、実際は引き出しの中に不要なモノを溜めこんでいる人がなんと多いことか。これでは、デスク上が整然としていても意味はありません。
私たちは、今自分が持っているモノを収納することばかりを考えがちですが、それは不要なモノを捨てて持ち物を減らした後の話です。これを怠ったまま収納しても、引き出しの中はただのゴミ溜めになります。
まずは、『断』=不要なモノが入ってくるのを断つと同時に、『捨』=今あるモノの中から不要になったモノを捨てることで、『離』=モノへの執着から離れる『断捨離』が必要なのです」
やました氏は、オフィス空間は人の身体と同じだと指摘する。必要なモノは取り入れなければならないが、不要なモノはすぐに出さなければならない。
「便秘が続けば、老廃物が溜まっていきます。それが続くと、新陳代謝が滞って身体が淀み、病気になるリスクが高まります。オフィス空間も同じです。入れるべきモノを厳選する一方で、捨てるべきモノを捨てないと、不要なモノが溢れ、残ったわずかなスペースで仕事をすることに。これでは探し物が見つからないのはもちろん、不要なモノが目に入り集中力が削がれ、生産性が落ちていく。すると忙しさから疲れを感じるようになる。ついには仕事への悪影響だけでなく、生きていくエネルギーまで消耗させてしまうのです」
更新:11月26日 00:05