2018年05月17日 公開
2023年03月16日 更新
私は、日本人と中国人ビジネスマンとの一番の差は、「カオス環境でのサバイバル力」の違いだと考えています。
予測不能のカオスの環境で生き残るために重要なことは、常に「選択肢(オプション)を複数持つ」ということです。これがダメならプランB、プランCがあるという状況を常に作る。必ずしもこちらの想定通りにことが進むとは限らないカオスの世界では、一本足打法は致命的です。
多くの日本人ビジネスマンの「会社一択」の働き方は、そんな危険性を常にはらんでいるのです。自分の人生のハンドルは、他人や企業に任せるのではなく、自分自身で握るべきなのです。
最近、日本でも「副業」という言葉が流行っているようです。中国人にとっては「何を今さら」という話でしょうが、いい傾向だと思います。もちろん、節度は必要ですが、自己責任で生きるのならば、副業を考えることは当たり前だからです。副業を禁ずる日本企業もまだまだ多いようですが、そもそも副業を禁止しないと人材を維持できないような会社であれば、将来はないと考えるべきでしょう。
「毎朝、鏡に向かって『もし今日が人生最後の日だとしたら、今からやろうとしていることをしたいだろうか』と問いかけよう」……スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学で行なった有名なスピーチの一節です。私はこのスピーチを聞いて勇気をもらい、30代後半で会社を辞め、中国に移住して起業しました。47歳になる今でもプレイングマネージャーとして中国各地を飛び周り、泥水をすすりながら、中国人社員とともに今日より幸せな明日を信じて、日々戦っています。毎日のように突発事件が起き気が休まる日はありませんが、自分自身で選んだ充実した日々を送っています。
時々日本に戻り、日本の友人と飲むことがあります。彼らの多くは快適な環境で生活し、私以上の年収を稼いでいる人も多い。ただ、なぜか彼らと会ってもワクワク感がありません。それは、過去の古き良き時代の話ばかりで、未来の夢の話や、現在いかに楽しく、充実した人生を過ごしているかの話で盛り上がることができないからです。
私自身もそうだったように、40代でもまだ人生の軌道修正は可能です。自分自身で取りつけた心のリミッターを外し、自分の心の声に従いましょう。人生は一度きりなのですから。
更新:11月23日 00:05