2017年12月27日 公開
2023年03月23日 更新
地主や都市農家のみなさんはどうしても、いま所有している土地を守ることに意識が向きがちです。年配の方々は特にそうです。
そのためつい「土地活用」といった宣伝文句に魅かれ、駅から15分以上も離れたような立地にアパートを建ててしまったりします。
もちろん、一族として象徴的な土地はきちんと守るべきですが、すべての土地をそのまま維持しようというのは無理があります。
相続税の評価額は高いけれど実際の価値は低いような土地、使いにくいような土地は早めに処分し、収益を生む資産に組み替えていくことを考えるべきです。
一族の将来のため大切なのは、個々の土地を守ることではなく、まとまった資産を継承していくことです。
土地を守るのではなく資産を受け継いでいくということは、「地主一族」から「経営者一族」へ進化するということです。
土地をたくさん持っているだけの地主や都市農家は今後、消えていく運命にあるでしょう。土地そのものに価値があるのではなく、その土地からどのように収益を生むか、あるいは土地を収益資産にどう変えるかが問われています。
資産を所有する形態もポイントです。一般に、個人が多くの資産を所有すると様々なリスクが高まります。そこで、同族会社(ファミリーカンパニー)を設立し、その会社の株を持つほうが、相続対策の上でも選択肢が広がり、柔軟性が高まります。
地主や都市農家の後継者世代のみなさんにとって、「経営」という観点を持つことが、これからの時代には不可欠です。
更新:11月22日 00:05