2017年06月09日 公開
人との関わりをとことん楽しみ、社員にもその楽しさを伝えている重永氏。その姿勢は社外の人物と接するときも一貫している。
「会う約束をしている人について、データがあればそれを見て予習しますし、ない場合も、どんな人なのかを想像して『楽しみだなぁ』と思います。毎晩、寝る前には翌日会う人のことを必ず考えるのが日課。そのプロセスを経ると、実際にお会いしたときに印象がより深く刻まれます。
会ったことのある方なら、前に会ったときの目的、話の内容、そのときの情景などをおさらいして、記憶を呼び起こしておきます。これは予習であると同時に、復習とも言えますね」
復習は、会ったあと「すぐに」行なうことも重要だと語る。
「社員に関しては専用のノートがあって、食事会や店舗訪問などの直後に、交わした会話の内容を書きとめます。他方、社外の方とお会いしたときに行なうのは『名刺の復習』。帰りの電車の中などで、交換した名刺1枚1枚見返します」
この日、同社を訪れた取材陣の名刺も「このあと、必ず見ますよ」と重永氏。
「印象が強く残っているうちに見るのが、記憶を消さないコツです。それにより、時間を置いて再会したときも必ず記憶がよみがえります。顔を見て声を聴いて、『ああそうそう、この人だった』と。その感覚が、人と会う楽しみをさらに増してくれるのです」
≪取材・構成:林 加愛 写真撮影:まるやゆういち≫
≪『THE21』2017年7月号より≫
更新:11月22日 00:05