部下自ら考え、動ける社員にする。そのために必要なのは、上司から部下への質問です。そこで求められるのが、上司の質問力です。
「現状を詳しく教えてくれるかな?」
「君はどうしたらいいと思う?」
「なぜ、そう思うの?」
このように、まずは部下に興味や好意を持ち、それを示す質問をしてみましょう。
そして質問を積み重ねることで、部下の現状や欲求、課題を浮き彫りにしていくのです。
部下の考えていることに共感したうえで質問し、アドバイスを与えていけば、部下は深く納得してくれます。上司からの質問によって、部下は自分なりの思いや考えを吐き出し、気持ちが整理されていくからです。
そして具体的な解決策までを共有し、部下自身が行動していくように促すのです。
このような質問を中心にした会話法を「質問型コミュニケーション」といいます。
上司「今週はどうだった?」
部下「はい目標の5件中、結果は3件です。」
上司「なるほどね。決まった3件はどんな感じだったの?」
部下「はい、●●という理由で決まりました」
上司「いいね。何がよかったんだと思う?」
部下「はい、お客様の課題をしっかり聞けたのがよかったと思います」
上司「なるほど。それは大切だよね!素晴らしい!ぜひ、そのまま継続してくれよ」
部下「はい、わかりました!」
上司「じゃあ決まらなかった2件はどんな感じだったの?」
部下「はい、先方も忙しくて時間をあまり取ってもらえず、案内が詳しくできませんでした」
上司「なるほど。それで?」
部下「はい、決まってはいないのですが検討はしてくれるということです」
上司「なるほど。じゃあ今後この2件はどうしたい?」
部下「はい、ぜひ契約していただきたいです」
上司「そうだよな。じゃあ、そのためにどうすればいいと思う?」
部下「それが……また忙しいから時間がないと言われないか心配で……」
上司「そうだよな。じゃどうすればいい?」
部下「そうですね……」
上司(※部下が答えを導き出すまで待つ)
部下「そうか!やっぱり、忙しいと言われたときの対処を準備していなかったからかな~と思います」
上司「なるほどね。確かにそれはそうだよね。やっぱり事前準備って大切だよね。じゃあ、どう準備すればいいと思う?」
部下「そうなんですね。それが……あまりいい方法が思い浮かばないんです……」
上司「そうか、じゃあいい方法があったらどうだ?」
部下「知りたいです! ぜひ教えてください」
上司「それはね。●×●×ということなんだよ」
部下「なるほど。ありがとうございます!」
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更新:11月24日 00:05