2017年02月10日 公開
2017年02月10日 更新
職場でメンタル不調者が増加する背景には、社会の競争が激化し、効率重視のマネジメントが幅を利かせていることがある。商品やサービスの品質は完璧が求められる一方で、予算や人員には限りがある。企業が存続していくためには仕方がないとはいえ、極度の効率重視、業績重視のしわ寄せは末端の社員に向かうことになる。「この事実を経営層が直視しない限り、職場のメンタル不調はなくならない」と見波氏は警鐘を鳴らす。
「メンタル不調を引き起こす職場環境が、その会社の体質であるのなら、末端の社員がどうこうできるレベルではありません。従業員が安全・健康に働くことができないなら、それは安全配慮義務違反。明らかな法律違反です。経営層がそれに気づかず、職場のメンタルヘルスの問題を中間管理職任せ、本人任せにするのは間違っています。経営層はまずはそのことを認識しなければなりません。
そのうえで、経営層は従業員のメンタルヘルス問題に本気で取り組む方針を明確に掲げるべきです。予算をつけて対策を講じるなどして、組織ぐるみでメンタル不調をなくしていくということを、全従業員に浸透させなければなりません」
更新:11月22日 00:05